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杉山淳一の「週刊鉄道経済」:

国鉄を知らない人へ贈る「分割民営化」の話 (7/7)

4月1日にJRグループは発足して30周年を迎えた。すなわち、国鉄分割民営化から30年だ。この節目に分割民営化の功罪を問う論調も多い。しかし、どの議論も国鉄の存在を承前として始まっている。今回はあえて若い人向けに国鉄と分割民営化をまとめてみた。

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過去の追求に意味はない

 国鉄には国鉄の事情があり、政府には政府の事情があった。公共事業体の国鉄の運営責任は政府にある。ではその政府の責任は誰がとるか。政治家か。いや、政治家を選んだ国民にある。そして今、私たち国民は国鉄の破たんの責任をとっている。

 倒産した会社、失敗した事業。原因は誰か、責任は誰がとるべきか。しかし、探ってみれば悪者は誰もいなかった。当事者それぞれが信じた生き方を貫き、守るべきものを守った。それがこじれてしまった。そんな案件もある。

 30年前の国鉄分割民営化がまさにそうだった。国鉄の借金は国民が責任をとり、鉄道事業はJRグループが引き継いで責務を全うしている。JR東日本、JR東海、JR西日本とJR九州は成功し、JR北海道とJR四国は危機感を募らせる。その結果に対して、国鉄分割民営化の是非を考えても仕方がない。過去にとらわれず、現状を分析して適切な判断をしたい。

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