「ヒゲ」ブームの裏で、関連ビジネスが面白いことに:来週話題になるハナシ(1/4 ページ)
海外でヒゲを伸ばす男性が増えてきている。その影響もあってか、欧州では2014年ころからカミソリの売り上げが減少していて、米国ではシェービング用品が苦戦している。なぜ「ヒゲ」を伸ばす男性が増えているのかというと……。
来週話題になるハナシ:
24時間365日、いまも世界のどこかでユニークで刺激的な話題や新しいトレンドが次々と生まれている。だが、大半は情報としてこぼれてしまっている。そんなメインストリームでない情報こそ、ビジネスで使えるネタが詰まっているのではないだろうか。
そこで、情報感度の高いビジネスパーソンならば、ぜひとも押さえておきたいトレンドや話題をちょっと先取りして紹介したい。プライベートにビジネスに、ちょっとしたインスピレーションのネタとして、役立つハナシを探るコラム。
メンズのトレンドに衝撃を与えた「メトロセクシャル」が台頭したのは、1990年代半ばのこと。美容にお金をかけ、都会的で洗練された、美意識の高い男性に注目が集まり、それまでのスタイルを一新した。
日本では男性が眉毛を整えるなど、メンズ美容がすでに確立されていたこともあり、メトロセクシャルの登場はそれほど驚きではなかった。
しかし、世界的には衝撃が走った。メトロセクシャルの登場によって、男性の美容に対する意識が変化したと言われている。というよりも、世間の目が変わったというのが正しいかもしれない。
それまでは男性のグルーミンググッズといえば、香水とシェービング用品がメインだった。ところが、メトロセクシャルの出現により、ある意味タブーまたは男らしくない、とされていたメンズ美容にスポットライトが当たったのだ。
このトレンドをきっかけに、メンズ向けの化粧品やユニセックスな商品が開発されたり、スキンケア専用の売り場まで出現するなど、新たなジャンルが確立された。
こうした経緯を経て、長らく支持されてきたメトロセクシャルだが、世界的に見ると、ついにその時代が変わろうとしている。
いま、時流になっているのは「男らしさ」。それも、男らしさの象徴とされる「ヒゲ」が注目されており、流行に敏感な世界中の男たちがこぞってヒゲを伸ばしている。
日本人には、あまりピンと来ないかもしれないが、実は「ヒゲ」が世界的なトレンドになっている。海外のセレブを観察してみると、人気のほどがうかがえる。例えば、ジャスティン・ティンバーレイク、ジェイク・ギレンホール、英国のボーイズグループ、ワン・ダイレクションの元メンバーであるゼイン・マリク、現在上映中の『ラ・ラ・ランド』に出演しているカナダ人俳優のライアン・ゴズリングなど、多くの人気セレブがヒゲ面だ。
さらに、かつてはメトロセクシャルの代表とまで言われた、元サッカー選手のデビッド・ベッカムですら、現在はヒゲ面にイメチェンして、思いっきりブームに乗っかっている。
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