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日本の家計が危ない? 夫婦のおこづかい額、過去最低2割が「貯金ゼロ」

夫婦のお小遣い額など、日本の家計の状況は?――明治安田生命調べ。

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 夫婦が自由に使える「おこづかい」の月平均額が、2007年の調査開始以来最低を記録した――明治安田生命の家計に関する調査でこうした結果が出た。調査によると、17年のおこづかいの月平均は前年比4421円減の2万5082円。夫婦別では、男性が3186円減の3万1764円、女性が5632円減の1万8424円だった。

 同社は「人口減少などにより先行きの成長期待が持ちにくいことから、多くの企業が賃上げに慎重になっていることや、求人が非正規社員に偏っていることが影響した可能性がある」とみる。

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おこづかい金額の推移

 貯蓄額の平均は、1274万円という結果に。内訳は、「0円」が18.8%で最多。以下、「100万円〜300万円未満」(15.9%)、「500万円〜1000万円未満」(15.6%)――と続いた。

 世代別の平均貯蓄額は、20代の男性が約537万円、女性が約471万円だった一方、70代の男性が約2181万円、女性が2707万円。中高年層の貯蓄額が高額だったことが、平均値を押し上げた。

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世帯の貯蓄額

 貯蓄の目的を世代別にみると、20〜40代は「子どもの教育資金のため」が高く、60〜70代は「将来のため」が高い傾向がみられた。「“子育て世代”は教育資金の準備を重視している。60代以降は、年金制度など社会保障制度への不安を反映している」という。

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貯蓄の目的

 家計の状況については、「昨年よりも余裕ができた」と答えた人は8.0%にとどまった一方、「余裕がなくなった」は23.3%に上った。家計が苦しくなった理由は、「日用品、食料品の支出が増えたため」などが多かった。

 同社は、「ガソリン・灯油価格の上昇、トランプ政権誕生後の円安、冬場の野菜価格の高騰などが要因」と分析している。

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家計の状況

 調査は4月3〜10日にかけて、20〜79歳の既婚男女1618人を対象に、インターネット上で実施した。

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