音楽チケット“公式転売サイト”「チケトレ」オープン:不正転売防ぐ
日本音楽制作者連盟など4団体が、チケットリセールサイト「チケトレ」をプレオープン。チケットの不正転売を防ぎ、健全な2次流通を促進する狙いがある。
日本音楽制作者連盟、日本音楽事業者協会、コンサートプロモーターズ協会、コンピュータ・チケッティング協会は5月10日、音楽コンサートなどのチケットリセールサイト「チケトレ」をプレオープンした。チケットの不正転売によるトラブルを抑止し、健全な2次流通を促進する狙いだ。6月1日に本オープンする予定。
4団体はパートナー企業と協力し、電子チケットの発行など、転売の抑止に向けた取り組みに注力してきた。昨夏には、一部業者によるチケットの買い占めと高額転売に対する反対声明「転売NO」を発表。同声明は現在、100組超のアーティストと約30の音楽イベントが賛同している。
サイト構築・運営・管理は、パートナー企業でチケット販売大手のぴあが担当。公式なチケットの2次流通サービスは、エンターテインメント業界では初という。
会員登録の際に本人確認を設け、セキュリティを強化。ユーザーがチケットを定価(券面額)で取引できる点も特徴だ。購入者からのチケット料金の受け取りと、出品者への振り込みは運営事務局が担当し、顧客間のトラブルを防ぐ。
ぴあが販売したチケットだけでなく、「ローチケ」(ローソンHMVエンタテイメント)、「e+」(イープラス)など、他社のチケットサービス経由で購入したチケットも出品・購入が可能だ。
チケットが偽造だった場合や、紛失・破損などの出品者都合によってチケットが届かなかった場合は、運営事務局がチケット代金と振り込み手数料を全額返金する。
プレオープンの時点では取り扱うアーティストは0組だが、今後4団体の声明に賛同するアーティストを中心に交渉を急ぎ、本オープンまでに取り扱い数を増やしていくという
運営を担うぴあは「本来は6月1日にオープン予定だったが、顧客の認知度拡大とサービスの社会的意義を考慮し、急きょ本日のプレオープンを決めた」(広報担当者)としている。「目標とする会員数や対応アーティスト数は未定だが、不正な転売が横行している現状を改善したい」(同)という。
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