東京23区の隅っこに住むならどっち? 成増VS. 千歳烏山:一見地味な街(駅)対決(3/3 ページ)
東京23区に住みたいという人は多い。しかし、一般に東京23区は家賃が高く、中心に向かえば向かうほどどんどん家賃が上がっていく。不動産を購入する場合ももちろん高くなる。しかし、さまざまな観点から23区にこだわる人もいる。
お手頃家賃の成増、世田谷ブランドの千歳烏山
成増駅周辺の家賃相場は、住宅情報サイト「ホームズ」によると、1人暮らし用の1Kで6.3万円程度。家族用の3DKで11.2万円程度。一方、千歳烏山駅周辺の家賃相場は、1Kで7.3万円程度、3DKで12.9万円程度。千歳烏山は、世田谷ブランドがあるぶん、ちょっと高い。
それでも、どちらも23区では住環境がよく、お得なエリアなのだ。
成増駅周辺には駅前スーパーは多い。西友、ダイエー、マルエツと3店舗もそろっている。駅の中には高級スーパー、成城石井もある。
一方、千歳烏山には大手では西友とライフがあり、他にオオゼキやシミズヤもある。また、商店街も充実している。どちらも、暮らすのには悪くないところだ。
ただ、大規模な商業施設という点では、どちらもそれほど恵まれていない。ファッションビルなどがあるわけでもなく、そういったものを求めるならば電車に乗って都心へと向かわなくてはならない。
平日の終電は、成増駅は池袋午前0時45分発。地下鉄成増駅は池袋午前0時24分発。一方千歳烏山駅は、新宿午前0時34分発。いずれも都心に遅くまでいることのできる街ではあるが、成増駅のほうがやや遅い。
生活に不便はなく、交通の便もそれぞれよい成増と千歳烏山。23 区の隅っこは、落ち着いて暮らすにはとてもいい場所だ。隅っこでも23区内に住みたい、それでいて交通の便もいいところという人は、終電が遅くまであり、家賃も安いほうがよければ成増駅、世田谷ブランドにこだわるなら千歳烏山駅、ということになるだろう。
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