20代の平均貯金額は「184万」、45.3%が「貯金なし」 30代、40代は?:マネーの達人(2/2 ページ)
日本人の平均貯蓄高は1820万円と発表されましたが、60歳以上の世帯が平均を押し上げており、若い世代には実感がありません。今回は、将来への大きな武器となる「投資」について解説します。
複利を知れば人生が変わる
格差社会と言われますが、問題なのは60代がこれだけの金融資産を持つ一方、若い世代が全く資産を築けない「世代間格差」にあるのかもしれません。
若者の閉塞感もたびたび話題になります。節約をして頑張って働いて貯金をしても、今の60代のような資産を築ける望みもありません。
もうどうしようもないのでしょうか? いえ、実は「投資」という方法を使えば彼らと肩を並べ、それ以上になることも不可能ではないかもしれません。
例えば、20歳の若者が「毎月1万円」を貯金しても50年後の70歳で「600万円」にしかなりません。
同じ1万円を米国S&Pのインデックスファンドに投資して、年7%の利回りを得ると仮定します。そうすると、50年後にはあなたの資産は「5000万円」を超えます。1年目は「たった8400円」しかもうかりませんが、時を重ねるとこれほどの莫大な富を生みます。これが「複利」のすごさです。
「複利」の考えを持つことはとても重要です。一般の人は「100万円を10倍にする方法」という掛け算の発想しかしません。お金持ちほど「年◯%で資産を増やしていく」というこの複利の発想をします。
ちなみに、年7%というのは、過去の投資リターンから見ても決して不可能な数字ではありません。あの世界一のお金持ちになったこともあるウォーレン・バフェットもこのS&Pのインデックスファンドへの投資を薦めるほどです。
「投資はギャンブル」とは限らない
投資といえば、一般に売り買いを繰り返すデイトレードを思い浮かべ、「まるで騒々しいカジノのようだ」と悪いイメージを持つ方が多いのが実情です。しかし、投資にはそれ以外にも、「長期的な経済成長にかけその利益を享受する」という方法もあります。
日本にいると少子化の波が押し寄せていますが、世界に目を向けるとまだまだ人口は増え続けています。人口が増え続けるということは、消費のパイも大きくなり、各企業の成長する余地もまだまだあるということです。
われわれ勤労者世帯にとって「労動」だけではなく「お金に働いてもらう」という感覚を早くから身につけることは大切です。
「貯蓄から投資へ」と叫ばれていますが、まだまだ日本に投資文化は根付いていません。ぜひ少しでも投資に興味を持ってみてください。それが早ければ早いほど複利の効果が高まり、あなたの人生においての大きな武器になるはずです。(国府勇太)
著者プロフィール:
国府勇太
ワイジェイFX株式会社 ディーリング部
1984年生まれ。慶應義塾大学卒。大学院時代にFXを知りその魅力に取りつかれ、より深く知りたいとの思いからヤフーグループのYJFXに入社。現在ディーリング部にて主要通貨のディールを担当。「マネーライフの課題解決」がモットーで、初心者にわかりやすい解説に定評がある。現在ヤフー公式ブログの他、FX攻略.comでもコラム連載中。最近では、法定通貨だけではなくBitflyerにて仮想通貨ビットコインの分析記事も手掛けている。
保有資格:日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト
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