スマホ決済の使用率、まだ2割 セキュリティに不安の声:利用者は会計時の手間軽減を評価
スマートフォンを活用してキャッシュレス決済ができる「スマホ決済」が発達しつつあるが、一般消費者にどの程度普及しているのだろうか――KDDI調べ。
近年、スマートフォンを活用してキャッシュレス決済ができる「スマホ決済」が発達しつつある。買い物代金を携帯電話の利用料金とまとめて支払うことができる「キャリア決済」や、スマートフォンのイヤフォンジャックに専用機器を接続することでクレジットカード決済ができる「POS決済」などが一般的だが、一般消費者にはどの程度普及しているのだろうか。KDDIが調査結果を発表した。
調査によると、スマホユーザーのうち、スマホ決済を使用している人の割合は20.1%にとどまっており、広く普及しているとはいえない結果となった。年代別では、利用率が最も高いのは30代で22.8%。最も低いのは10代で15.3%だった。
スマホ決済を使用する理由は「会計がスムーズだから」が23.4%でトップ。以下「ポイントが付与されるから」(22.2%)、「財布を持たなくて済むから」(15.0%)、「小銭を持たなくて済むから」(14.0%)――と続き、会計時の手間が軽減される点を魅力に感じる人が多いことが分かった。
スマホ決済の使用シーンは、「コンビニ」(65.0%)、「交通機関」(37.0%)、「スーパーマーケット」(34.1%)などが上位を占め、日常生活で使用する人が多かった。ただ、10〜20代では「ライブ・コンサート会場」「フリーマーケット」「観光地」など、レジャーやイベントなどでのスマホ決済の利用率が高かった。
今後の利用意向については、現在スマホ決済を使用している人のうち91.3%が「今後も継続して利用したい」と答えた一方、現在スマホ決済を使用していない人のうち91.7%が「今後も使わないと思う」と答え、意見が割れる結果となった。
「スマホ決済を使用しない」と考える理由は、「セキュリティが不安だから」が38.8%で最多。このほか「スマホの紛失・故障が怖いから」(34.7%)、「悪用されることが不安だから」(25.0%)など、スマホ紛失時の情報漏えいなどセキュリティ面を不安視する意見が多く集まった。
調査は6月16日〜19日にかけて、15〜59歳のスマホユーザー2060人を対象に、インターネット上で実施した。
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