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国交省、「タクシーの定期券」を19年度以降に導入:免許返納の高齢者など支援
国土交通省が、タクシーに定期運賃制度を導入する方針を固めたことを明らかにした。特定の地域、期間、時間帯にタクシーを利用する場合は、定額で何度でも乗車可能となる。近年、利用者数の落ち込みが続くタクシー業界を支援する狙い。
国土交通省は8月30日、タクシーに定期運賃制度を導入する方針を固めたことを明らかにした。鉄道の定期券に似た仕組みで、特定の地域、期間、時間帯にタクシーを利用する場合は、定額で何度でも乗車可能となる。
近年、利用者数の落ち込みが続くタクシー業界を支援する狙い。免許を返納した高齢者、ビジネスパーソン、子供の送り迎えをする親などの利用を見込んでいる。
今後、国会などで予算の審議を進め、早ければ2018年度に実証実験を実施。19年度にも実用化する予定という。
同省は「定期運賃制度の料金体系などは未定。今後検討を進めていく」(自動車局旅客課)としている。
ただし、現行の道路運送法にはタクシーの定期運賃制度の可否について明記されていないため、「実用化に向けては、法律の解釈・運用を規定する『通達』を見直す必要がある」(同)という。
国交省は8月上旬から、配車アプリを活用してタクシーに乗車する前に運賃を確定するサービスの実証実験を行うなど、タクシー業界を支援する取り組みに注力している。
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