代表落ちの本田圭佑は、このまま“終わって”しまうのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
本田圭佑が苦しい立場に置かれている。これまで日本代表の常連だったのに、10月に行われる国際親善試合で代表落ち。かつての「大黒柱」は、このまま消えてしまうのだろうか。それとも……。
本田が描く“逆転構想”
パチューカは現在12位。前期と後期に分かれているメキシコリーグでは残り7試合で前期の戦いを終えることになる。8位までに入れば、優勝を争うトーナメント形式のプレーオフに出場が可能だ。当面はスタメンの座を呼び込むぐらいのパフォーマンスを試合で見せつけることと、チームのプレーオフ進出が目標。しかし、その先にも本田には闘争心をかき立てられる大会が控えている。2017年12月にアラブ首長国連邦で開催されるFIFAクラブワールドカップだ。
2016/17シーズンのCONCACAF(北中米カリブ海)チャンピオンズリーグ王者のパチューカは、今年のクラブW杯出場権を手中に収めている。この大会には2016/17シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ王者のレアル・マドリード(スペイン)も出場が決定済み。「もともと本田はレアルに入ることをサッカー人生の大目標にしていたが、それはもう叶いそうもない。だが、この大会で直接対戦する可能性もあることで、対レアル戦で自分をアピールするラストチャンスと思い込んでいる。もしここでセンセーショナルな活躍を見せればビッグクラブ移籍へのアピール、そしてハリルホジッチ監督へ代表再召集を決断させる材料につながるかもしれない」という具合に本田が自ら心中に描く“逆転構想”について分析する向きもある。
とにかく、このまま終わるわけにはいかない。ロシアW杯への逆転メンバー入りを果たすべく崖っぷちから這い上がろうとしている本田の猛チャージに注目したい。
臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
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