コラム
車の所有は本当に損?「所有して貸し出すvsカーシェア利用」どちらがお得か:マネーの達人(2/3 ページ)
車を所有するべきかどうか。「自分の車をシェアする」サービスを使う場合とカーシェアリングを利用する場合、どちらがお得か、コスト面から検証してみます。
車をシェアしながら所有する場合 VS シェアとタクシーで車を所有しない場合
検証するために登場してもらうのは人気のトヨタプリウスです。東京に住む家族が、プリウスを新車で購入してシェアする場合と、車は所有せずにシェアとタクシーを利用する場合で比べてみます。
どちらも毎週末は車でレジャーを楽しみ、平日の通勤や近場のお買い物はほとんど車を使わない設定にしました。平日に車を使うのは「急な病気」や「重たいお買い物」だけです。
プリウス 10年乗る場合(年間6000キロ、月に500キロ走行)
プリウスを新車で購入した場合、10年間にかかる費用の総額を計算しました。
- 取得時総額 299万6314円(トヨタ公式サイト見積価格:プリウスSスーリングセレクション本体にカーナビ、オーディオ、諸費用込み)
- ガソリン代 28万5440円(プリウスの燃費が27キロ/リットル、ガソリン代は128円/リットルで計算しました)
- 車検 4回、20万円(重量税自賠責保険以外の費用)
- 自動車税 35万5500円
- 重量税 5万2500円(減税適用あり)
- 自賠責保険 9万3010円(初回車検分は取得費に含む)
- 自動車保険 37万円(20等級10年で計算)
- 駐車場代 300万円(月2万5000円で計算)
- タイヤ代 10万円
- メンテナンス費用 20万円
総額765万2764円。
シェアした場合の収入は、月額1万7500円、10年で189万円。だんだん古くなり、シェア単価が低下することを考えて10年間平均1日3500円で月に5回借りてもらえる場合で計算しました。シェア収入からシステム使用料10%を差し引いています。
Anycaの統計では月々2万5000円になりますが、このシミュレーションの場合、週末はレジャーで自分たちが車を使うため平日のみのシェアとなることから、シェア収入を低く設定しました。
総額765万2764円 − シェア収入189万円 = 576万2764円
シェア & タクシーの場合
毎週末プリウスをAnycaで借りて、急病の時や重い買い物時だけタクシーを使う前提で計算してみます。
- プリウスを月に8回Anycaで借りる
- シェア費用 3万8800円(1日4850円×8日 東京でシェアされているプリウス10台の平均額です)
- 保険料 1日1800円×8日=1万4400円
- ガソリン代 400キロ、1896円
- タクシー 通院や大きな買い物の際に週に1度程度 月5000円
合計5万9148円。10年だと709万7778円。
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