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なぜ「トクホ」はシニアよりも若者に人気なのか:スピン経済の歩き方(1/4 ページ)
働く人たちの間で「朝トクホ」なるものが定着してきている。体脂肪に頭を悩ますおじさん世代がこぞって買い求めているイメージを抱くかもしれないが、意外にもこの動きを後押ししているのは、「20〜30代」だという。
先日、興味深いニュースが流れた。働く人たちの間で「朝トクホ」なるものが定着してきているというのだ。
サントリーが発表した「健康と飲料レポート2017」によると、働いている人の58.6%が、朝に何かしらのトクホ飲料を購入しているという結果がでている。その理由としては「トクホの飲用を習慣づけたいから」と「効率的に健康に気をつけられるから」ということらしい。
そう聞くと、体脂肪に頭を悩ますおじさん世代や、血圧を気にかけたシニア世代がこぞって買い求めているイメージを抱くかもしれないが、意外にもこの動きを後押ししているのは、「20〜30代」だという。
同じレポート内におさめられた「トクホ飲料飲用率」をみると、性別年代別で男女ともに20〜30代の飲用率が顕著に上がっているのだ。例えば、昨年の調査では39.6%だった20代男性が今年は51.4%、20代女性も36.8%から44.5%とグーンと上がっている。
しかも、これらの20〜30代の男女の飲用率は40代以降のどの年代よりも高くなっているのだ。
そう聞くと、なぜここにきて若い世代の「トクホ人気」に火がついたのかということに首を傾げる方も多いだろう。いろいろな要素があるだろうが、これには3つの要因が大きいのではないかと思っている。
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