10分の1に縮小した「ドムドム」は、復活することができるのか:水曜インタビュー劇場(お好み焼き公演)(1/6 ページ)
ダイエーグループから離れた「ドムドムハンバーガー」が、まずまずのスタートを切ったようだ。店舗数は減少しているのにもかかわらず、売り上げは対前年比で1割ほど増加。マクドナルドやモスバーガーなどの競合がひしめき合うなかで、どのようにして売り上げを伸ばしたのか。
日本で初めて生まれたハンバーガーチェーンはどこ? 「マクドナルドでしょ」「いや、モスバーガーでは」と答える人が多いかもしれないが、答えは「ドムドムハンバーガー」。日本マクドナルドが1971年に1号店をオープンする前年に、東京の町田市に誕生したのだ。
40代以上の人であれば「懐かしいなあ。高校生のとき、学校の帰りに食べていたよ」と青春時代を思い出されるかもしれないが、10〜20代は違う。若い人たちに聞いたところ「行ったことがない」「食べたことがない」「聞いたこともない」といった反応が多かったので、簡単にご説明する。
ダイエーの創業者、中内功さんがドムドムハンバーガーを設立。当時は「ハンバーガーってなに?」「日本人がそんなモノを食べるわけがないでしょ」といった声が多かったなかで、ダイエーやマルエツなどの店内を中心に店舗を増やし、90年代半ばには約400店を構える。ただ、その後は一部の店の看板をウェンディーズに変えたり、ダイエーの経営不振だったり、さまざまな要因で店舗数は減少していく。
2017年3月末、店舗数は54店。細々と営業を続けてきたわけだが、ホテル事業を手掛けるレンブラントホールディングスが事業を譲り受けることに(関連記事)。ダイエーグループは47年間続けてきたハンバーガー事業から撤退し、7月に新生「ドムドムハンバーガー」(36店)が誕生したのだ。
出足は好調のようで、店舗数が減少しているのにもかかわらず、売り上げは対前年比1割増で推移している。ドムドムフードサービスの佐々真司社長に、その要因を聞いたところ「若いお客さんが増えてきたから」だという。前述したように「若い人はドムドムを知らない」状況なのに、どのような手を打ってきたのか。また、これからは「会社が失ってきたモノを取り戻していきたい」というが、どういう意味なのか。話を聞いた。
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