「NAVERまとめ」に著作権管理システム導入 AIが画像の不正利用を検知:作成者の信頼度も判断可能に
「NAVERまとめ」を運営するLINE傘下のネクストライブラリが、著作権管理システム「Lisah(リサ)」と、まとめ作成者の経歴などを信頼性の参考資料にする仕組み「オーサーランク」をテスト導入。
キュレーションプラットフォーム「NAVERまとめ」を運営するLINE傘下のネクストライブラリは11月29日、著作権管理システム「Lisah(リサ)」と、まとめ作成者の経歴などを信頼性の参考資料にする仕組み「オーサーランク」をテスト導入した。
NAVERまとめは、Webサイトのリンク、SNSの投稿、画像、動画などを1つのページに集約できる「まとめサービス」。まとめたユーザーにはPV(ページビュー)数に応じて報酬を還元している。2017年1月現在、月間PVは約22.3億、月間UB(ユニークブラウザ)は約6700万。
AIが画像の不正利用を検知
Lisahは、著作権保有者が画像を登録すると、AI(人工知能)がNAVERまとめ内での不正利用を自動で検知し、実例をリストアップするシステム。画像のリサイズや切り抜きにも対応し、検知率は約96%に上るという。検知できなかった事例を集めて新たなアルゴリズムを作成・追加するなど、検知率向上に向けた取り組みも行う予定。
不正利用を発見した場合、著作権保有者はワンクリックでまとめへの掲載を停止できる。書類提出などの手続きは不要。掲載を許可する場合は、クレジット表記などの必要条件を詳細に設定可能。将来的には、著作権保有者に収益を付与する仕組みも実装する計画だ。
まとめ作成者の信頼度も判断可能に
オーサーランクは、本人確認の実施状況などを基にまとめ作成者の信頼度を判断し、まとめの表示順の指標とする仕組み。ユーザーのプロフィール欄には職歴、所属先、受賞歴、著書、執筆記事――といった詳細な項目も設け、人物像をより分かりやすくした。
まとめ作成者が作成の経緯を説明する「オーサーコメント」の記載を義務付けるなど、読者がまとめの信頼性と特色を判断しやすい仕様も取り入れた。
16年末にディー・エヌ・エー(DeNA)のキュレーションメディアが記事・画像の無断使用を行っていた事件を機に、同様のサービスへの批判が高まっている。LINEは17年中にNAVERまとめの運営方針を改善する方針を明らかにしていた。
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