躍進中のワイモバ、「Android ONE」4機種と「タダ学割」発表:市場シェア1位獲得(1/2 ページ)
Y!mobileが、米Googleが提供する低価格端末「Android ONE」の新機種への対応と、学割サービス「タダ学割」を発表した。市場でのさらなる地位確立を目指す。
ソフトバンクのサブブランドMNO(移動体通信事業者)「Y!mobile」は11月30日、端末の2017〜18年秋冬モデルを発表した。米Googleが注力する低価格端末「Android ONE」4機種と、中国Lenovo製タブレットなど3機種を12月上旬〜18年3月上旬以降に発売する。
Android ONE端末を拡充
発売するのは、(1)端末を握ると写真撮影などができる機能「エッジ・センス」を搭載した「Android ONE X2」(台湾HTC製)、(2)高い耐衝撃性と、ソニーの非接触型ICカード技術「FeliCa」などを備えた「Android ONE X3」(京セラ製)、(3)約5型の「IGZO液晶ディスプレイ」を搭載した「Android ONE S3」(シャープ製)、(4)防水・防塵(じん)性能に優れた「Android ONE S4」(京セラ製)――の4機種。
いずれのモデルも、ユーザーサポート機能「Google アシスタント」、地図アプリ「Google マップ」、撮影した写真をクラウド上にバックアップする機能「Google フォト」――などを備えている。
米Googleのジョン・ゴールド Androidパートナープログラム ディレクターは「各端末は、日本市場のユーザーに気に入ってもらうことを最優先に考えて製作した。非常にシンプルで、使いやすいスマホに仕上がっている」と自信を見せた。
このほか、約10インチのディスプレイを採用したタブレット「Lenovo TAB4」(Lenovo製)、メタル加工を施したタブレット「MediaPad M3 Lite s」(中国Huawei Technologies製)、大容量バッテリーを搭載した従来型携帯電話(フィーチャーフォン)「DIGNO ケータイ2」(京セラ製)――をラインアップする。
ソフトバンクの寺尾洋幸執行役員は、「『インターネットが生み出す便利さと楽しさを全ての人の手元に届ける』という企業理念に沿い、今後も良い端末やサービスを世の中に届けたい」と話した。
「タダ学割」で若年層の獲得目指す
12月1日から学割サービス「タダ学割」も提供する。Y!mobileのプランは、データ容量別に「スマホプランS」(1GB、2980円)、「スマホプランM」(3GB、3980円)、「スマホプランL」(7GB、4980円)――の3種類を設けているが、他社からのMNP(番号ポータビリティ)などによって新規契約を結んだ5歳〜18歳のユーザーは、各プランの基本料金が3カ月間無料となる(価格は全て税別、以下同)。
月額500円の「データ容量2倍オプション」も、次の機種変更まで無料とする。申し込み期限は2018年5月31日まで。12月中に契約した顧客には、無料期間が最大4カ月となる特典を付与する。
「有害サイトのフィルタリングサービスなども充実させた。『子どものスマホ関連トラブルや、月々の負担が心配だ』と考える親の不安を解消したい」(寺尾執行役員)
寺尾執行役員は、「シンプルな料金体系が奏功し、Y!mobileは17年9月の時点で格安SIM市場のシェア1位となった。さらなる成長に向け、進学・新級に伴って“スマホデビュー”する中高生の獲得を目指したい」と話している。
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