私が出会った「スゴい営業マン」が実践していたこと:常見陽平のサラリーマン研究所(3/3 ページ)
どの職種においても「営業力」は求められるものだ。今回は、凡人営業マンと優秀な営業マンの違いについて、私が体験してきた「スゴい営業」を紹介しながら考えたい。
あなたの仕事にプロのすごみはあるか
ケース3:商品知識、プレゼンが神ってる携帯販売スタッフ
先日、妻のスマホが調子悪くなった時のことだ。故障かと思い、家電量販店に駆け込んだ。そこで出てきた販売員がカリスマすぎた。なんでも、全国の販売員コンテストでも上位に入ったそうで。しかも、大学の卒論テーマを「携帯電話」にしたほど、携帯電話を愛していた。
彼の商品知識は、半端ない。カタログなど見なくても何でもスラスラ答える。それだけではない。スマホの操作が半端なく華麗なのだ。同じスマホをいじっているかとは思えないほどの速さと滑らかさ。しかも、説明は聞いている方が混乱しない程度の速さで心地よい。うっとりするレベルだ。ストレスを全く感じないし、分かりやすい。
結局、おすすめされるがままに、最新機種に変更してしまった。結構な出費だったが、納得感があった。商品知識、プレゼンはやはり響くのだ。
まだまだあるが、この辺で。どの人も、プロのスゴみを感じる方々だった。あまりテクニックに走るのもなんだが、一応、お給料をもらうからにはプロである。あなたの仕事にプロのスゴみはあるか。問い直してみよう。
常見陽平のプロフィール:
1974年生まれ。身長175センチ、体重85キロ。札幌市出身。一橋大学商学部卒。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。長時間の残業、休日出勤、接待、宴会芸、異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど真性「社畜」経験の持ち主。「働き方」をテーマに執筆、研究に没頭中。著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』『エヴァンゲリオン化する社会』(ともに日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)『普通に働け』(イースト・プレス)など。
関連記事
- 「世の中全て分かっている系」が厄介な理由
「意識高い系」より面倒くさいのが「世の中全て分かっている系」の人である。自分の得意分野と、生きてきた時代を基準に全てを語ろうとするので非常に厄介なのだ。 - あなたの会社は若者から魅力的に見えていますか?
2018年度の新卒採用が既に盛り上がりを見せている。「新卒の採用なんて関係ねえよ」というサラリーマン諸君も多いことだろう。しかし、サラリーマンとしての保身のためにも、少なくとも自社の採用については関心を持つべきだ。 - ビジネス界は「あれはオレがやりました」で溢れている
雑誌のインタビューに出てくる「俺がやりました」的な奴は、疑ってかかったほうが良い。期待するほどそいつは仕事していない。実際は、みんながそれなりに仕事をしているのだ。 - BOOWY好きの上司と飲むときに気を付けたいこと
群馬県高崎駅に伝説のロックバンド「BOOWY」と書かれたポスターが現れ、盛り上がっている。サラリーマン的に問題なのは、今月の会社の飲みの席で、男性上司から高い可能性でこの話題が出ること、それにどう対応するかということではないだろうか。 - 「残業(長時間労働)は仕方ない」はもうやめよう
電通の新入社員が過労自殺するという事件が起こり、話題になっている。政府はいま「働き方改革」を進めて長時間労働の是正に取り組んでいるが、繰り返されてきたこの問題を本当に解決できるのだろうか。労働問題の専門家、常見陽平氏に話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.