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携帯キャリア参入の楽天、年初来安値 当面の業績悪化を懸念:3キャリアもそろって下落
楽天の株価が続落し、年初来安値を更新。携帯事業の設備投資による業績悪化と、キャリアの寡占解消による収益性の低下が懸念されたもよう。
12月15日の株式市場で、楽天(東証1部)の株価が続落。午前には前日比73.5円安の1011円まで下げ、年初来安値を更新した。
楽天は14日に携帯電話キャリア事業への参入を発表。基地局整備などに向け、サービス開始予定の2019年に約2000億円規模、25年までに最大6000億円規模を投資する方針を明らかにした。
ただ、当面の設備投資負担で利益の悪化が予想される上、飽和した国内市場で新規参入の先行きは未知数という指摘もある。高リスクとみて嫌気する売りが入ったようだ。
楽天の新規参入が実現すれば、3キャリア(携帯電話事業者)による寡占で安定していた市場で競争が激化するのは避けられない。午後1時25分現在で、NTTドコモ(東証1部)が前日比102.5円安(−3.6%)の2713円に下げ、KDDI、ソフトバンクグループもそろって下落した。
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