ニュース
神戸製鋼、18年3月期の通期予想は450億円の黒字:中国事業が好調、補償をカバー
神戸製鋼が、これまで未定としてきた2018年3月期の通期業績予想を発表。最終損益を450億円の黒字とした。実現した場合、最終黒字は3年ぶり。
神戸製鋼は2月1日、アルミニウム製部品などのデータ改ざん問題発覚を受けて未定としてきた2018年3月期の通期連結業績予想を発表し、最終損益を450億円の黒字とした。実現した場合、最終黒字は3年ぶり。
予想売上高は前回予想から100億円増の1兆8900億円。予想営業益は750億円のまま据え置いた。
黒字化の要因は、問題発覚によって生じた顧客への補償費用や安全性の検証費用を、中国の建設機械事業における油圧ショベルの販売数増でカバーしたためという。
安全性検証の状況も発表
また神戸鋼は同日、不適切な部品を納入した顧客企業製品の安全性の検証状況を発表。525社中518社で検証を終え、うち384社で安全性を確認済みとした。
今後さらなる調査を実施予定の企業は123社、神戸鋼側が調査し、安全性を報告済みの企業は9社という。
神戸鋼は「早期に安全性検証を完了させるべく、お客さまの検証に誠心誠意ご協力させていただきます」としている。
関連記事
- 大企業のノルマが、「不正の温床」になる本質的な理由
日本企業の不正が次々にバレている。日産の無資格者検査、神戸製鋼のデータ改ざん、商工中金の不正融資など。なぜ同時多発的に問題が起きているのかというと……。 - 改ざん問題公表の神戸製鋼、ストップ安
10月10日午前の株式市場で、神戸製鋼に売り注文が殺到して取引が成立せず、ストップ安売り気配に。 - 神戸製鋼問題で世界が問題視する「日本企業文化」
神戸製鋼のデータ改ざん問題が大変な騒動になっている。自動車や航空機などで同社製品が使われているので、その影響は拡大していきそうだが、海外メディアはこの問題をどのように報じているのか。まとめてみると……。 - 神戸製鋼、不動産子会社の売却報道に「そのような事実ない」
アルミ製部品のデータ改ざん問題に揺れる神戸製鋼が、不動産子会社・神鋼不動産を売却するとの一部報道を否定するコメントを発表した。 - 恋愛ゲームのボルテージ、赤字転落へ 新タイトルなど不調
ボルテージが連結業績予想を下方修正し、赤字に転落へ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.