投げ銭サービス「Osushi」、不備で炎上 公開7時間後に一時休止:カード情報を勝手に記憶?
ベンチャー企業のウォンタがリリースしたサービス「Osushi」に批判が集中。リリースから約7時間後に一時停止に追い込まれた。個人情報の取り扱い方や、資金決済法に違反している可能性が指摘されている。
ベンチャー企業のウォンタは2月1日午後2時ごろ、Web上で他のユーザーに100円単位で寄付金を送れる“投げ銭サービス”「Osushi」をリリースした。だが、その直後から運営面などに批判が集中。法的問題を指摘する声もあり、午後9時ごろに「いったんメンテナンスモードに入る」と発表し、サービスを一時休止する事態に発展した。
Osushiは、ブロガーやイベントの登壇者、オープンソースの開発者などのクリエイターを支援できるとうたうサービスで、ユーザーはSNSやブログなどに専用のリンクを貼ることで寄付金を募集できる。
寄付金=「お寿司」
寄付金を「お寿司」、無料のメッセージを「お茶」、それに対する返信を「玉子」と呼び替えている点が注目を集め、1月上旬に先行登録の受け付けを始めた時点からネット上で話題となっていた。
寄付金が1000円が集まるたびに銀行口座に自動で振り込まれる仕組み。無料でのメッセージのやりとりも可能。決済はクレジットカードのみ対応する。
ウォンタ側は1回の寄付ごとに寄付金の10%を得るほか、たまった寄付金を銀行口座に振り込むたびに200円の手数料を得るとしていた。
個人情報の取り扱い方に批判が集中
しかし、リリース直後から、ユーザーからは「同意なしにクレジットカード情報が記憶される」「クレジットカード情報が削除できない」「既に使われているユーザーIDと同じものを設定できる」「退会フォームがない」――といった指摘が出た。
さらに、Q&Aサービス「Peing−質問箱−」の開発者として知られるクリエイターのせせり氏が、Twitterに「個人間送金ができる仕様は資金決済法に違反しているのではないか」と投稿するなど、法的側面からも疑問視する声が挙がった。
ウォンタは指摘に対し「退会のリンクは近日中に用意します。クレジットカードに関しては、現在新しいカードで上書きするしか方法がありません。こちらも近日中に対応します」などと返答していたが、Twitter上では批判する投稿が相次ぐ“炎上”状態となり、同日夜には「Osushi」がTwitterのトレンドに入った。
今後の対応は?
ウォンタはメンテナンス期間中、システム改修や問い合わせ対応、運用フローの整備などを進めるという。
同社は「残高やお支払いただいた金額については、順次アナウンスもしくは個別にご連絡します。誠に申し訳ありませんが、しばらくお待ちください。1週間以内をめどに対応します」としている。
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