「ポプテピピック」の“クソみくじ”巨大になって東京ビッグサイトに降臨 神風動画の新アプリ:アニメ制作会社が企画・開発
アニメ「ポプテピピック」の制作で知られる神風動画が動画再生フォーマット「タテヨコ」を発表。スマホの向きを変えると映像が切り替わるアプリなどで、広告や特典配布などにも使えるとアピールした。
アニメ「ポプテピピック」の制作などで知られる神風動画が東京ビッグサイト(東京都江東区)に“降臨”し、動画再生フォーマット「タテヨコ」を発表した。4月4〜6日に開催されるコンテンツビジネスの展示会「コンテンツ東京2018」へのブース出展だ。
「タテヨコ」は、スマートフォンを活用した映像フォーマット。ジャイロセンサーを利用しており、スマホの向きを変えると映像が切り替わるのが特徴だ。例えば、横向きでは通常のアニメーションを、縦向きではアフレコの様子を収録した映像を再生させることができる。企業のプロモーションなどに活用できるという。
ブース内ではアニメ「ポプテピピック」の活用例として、横向きでは通常のアニメーション、縦向きでは「おみくじ」のアニメーションを流すディスプレイを設置。また同作の「前半と後半で同じ内容を2回放送し、それぞれ異なる声優が演じる」という特徴を生かし、横向きでは女性声優が、縦向きでは男性声優が演じるアプリもサンプルとしてリリースしている。
神風動画は1998年に設立。「ジョジョの奇妙な冒険」「刀剣乱舞-花丸-」「アイドリッシュセブン」などのオープニングやエンディング映像を担当し、6月には長編映画「ニンジャバットマン」の公開を予定している。
水崎淳平代表取締役によると「神風動画はクオリティーが高く面白い映像を作れるよう全力投球しています。『タテヨコ』のアイデアはそうした試行錯誤の中で生まれました。非常にシンプルなアイデアですが、意外と“盲点”だったようで、特許を取得できました」という。
コンテンツの制作やプロデュースを神風動画が担当するのが強み。映像作品のほか、広告、特典配布、ゲーム、学習、産業、不動産――などさまざまな分野で「タテヨコ」のビジネス利用ができるとアピールする。また、スマホの向きを変えるだけの簡単な操作のため、年配層や子ども向けのコンテンツにも使えるとしている。今後は生動画の配信などの機能拡充も視野に入れる。
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