シェアハウス「かぼちゃの馬車」が民事再生 入居者は生活インフラ寸断の恐れ:負債総額60億3500万円
女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開するスマートデイズが東京地裁に民事再生法の適用を申請。3月末現在で債権者は911人、負債総額は60億3500万円。入居者の生活インフラ確保が困難になる恐れもあるという。
帝国データバンクによると、女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開するスマートデイズは4月9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、監督命令を受けた。3月末現在で債権者は911人、負債総額は60億3500万円。
スマートデイズは2001年創業。女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」、男性・外国人向けの「STEP CLOUD」などを展開していた。
入居者の就労支援に向けて人材派遣事業に参入したほか、建設業許可を取得して建築事業も開始するなど事業の幅を広げ、17年3月期には約317億円の売上高を計上していた。
しかし、17年10月に提携金融機関との契約状況が変動した影響で、寄宿型シェアハウスの新規販売が低迷。その後はサブリース事業から撤退したほか、18年1月には不動産オーナーへの賃料支払いを停止した。一部オーナーが損害賠償請求訴訟を提起する動きを見せたため、今回の措置に至ったとしている。
入居者のインフラ寸断の恐れ
スマートデイズは同日、民事再生申請を行った旨を認める声明文を発表。「関係各位の皆さまに多大なご迷惑をお掛けいたしますことを、心よりおわび申し上げます」とした。今後も早急にサブリース契約の終了を進めていくという。
ただ、運営物件の当面の状況については、「弊社の資金繰りに鑑みますと、入居者さま居住物件における水道、電気、ガス、インターネットなどの生活インフラの確保が困難となる恐れがございます」とコメント。
「大変身勝手なお願いとなりますが、入居者様の生活インフラが寸断される事態が一時的にも生じることがないよう、関係各位の皆さまには、格別のご理解を賜りますようお願い申し上げます」と呼び掛けている。
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