ニュース
「長男は戻ってこない」 地方で暮らす親の6割以上は諦め:Uターン調査
長男が地元に戻ってくるのを諦めている親が6割を超えている。不動産情報サービスのアットホームが実施した調査で、このような結果が出た。
長男が地元に戻ってくるのを諦めている――。不動産情報サービスのアットホームが実施した調査で、東京で働く息子を持つ親の6割以上がこのように回答した。
同調査は、東京で働く長男を持ち、東京、神奈川、埼玉、千葉以外の地方エリアに住む40歳以上の男女618人を対象に、2月26〜27日の期間で実施。これによると、長男が地元に戻ってくることを諦めている親は66.5%だった。一方で、本心では長男に地元に戻ってきてほしいと願う親は45.6%となった。長男に対して、将来は地元に戻ってきてほしいと伝えた親は23.0%で、そのうちはっきりと言ったのは4.0%だった。
半数近くが長男に地元に戻ってきてほしいと思っているが、同居となると話は別のようだ。将来同居したいと考える親は17.3%にとどまり、近居(交通手段を問わず30分以内で行き来できる距離)でも43.8%だった。同居も近居も考えないと回答した親は、「長男やその家族に気を遣うのが嫌だから」「今の地元を離れたくないから」「東京やその周辺エリアで生活をしたくないから」などを理由に挙げた。
関連記事
- 「地方は不利」――そんな常識を覆す手段はあるのだ
2017年は地方創生政策がスタートして3年が経過。計画ではなく実績が問われるようになりました。従来のように人口だけでどうにか地方を保持しようとするのではなく、新たな地方の持続可能な仕組みを考えるというテーマに地方創生はシフトしていくはずです。そうした中で地方は何をすべきでしょうか。 - 夏は活況、冬は閑散だった大町温泉を星野リゾートはどう活性化した?
長野・大町にある温泉旅館「界 アルプス」。星野リゾートが運営する同施設が2017年12月にリニューアルオープンした。これにより、特に冬場の客室稼働率をいっそう高めていきたい考えだという。 - なぜ沖縄の離島でデジタル医療改革が進んでいるのか?
沖縄本島の西方に浮かぶ久米島。人口8000人足らずのこの島で今、デジタル技術を活用した医療改革が行われているのをご存じだろうか? - 「枡」だけで売り上げ4倍 伝統を守りながら伝える“面白さ”
岐阜県大垣市にある枡の専門メーカー、大橋量器は、ユニークな商品開発などの取り組みを経て、売り上げを伸ばした。日用品として使われることが少なくなった枡の需要をどのように拡大したのだろうか。 - 「東京も海外も同じ」 ベアレンのビールが岩手に密着する理由
2001年、盛岡市で創業したクラフトビールメーカーのベアレン醸造所。同社は地域密着を掲げ、地元の人たちに愛されるビール造りを心掛けている。なぜそのことに徹底的にこだわるのか。創業メンバーの1人である専務の嶌田洋一さんに聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.