ホンダのロボット芝刈り機は、日本でも普及するのか:あの会社のこの商品(2/4 ページ)
欧州でロボット芝刈機が普及しているが、ホンダもロボット芝刈機「Miimo(ミーモ)」を投入した。あまり聞き慣れないロボット芝刈り機とは、どんなモノなのか。また日本でも発売されたが、国内市場で普及するのだろうか。
なぜ自動でムラなく芝が刈れるのか?
Miimoは自動で動くだけでなくムラなく芝を刈るが、これを可能にしたのがランダムな動きにある。一見すると、刈り残りが出そうに思われるが、このような動き方をさせる理由を、羽深さんは次のように話す。
「ムラなく刈る一番いい方法は、Miimoを行ったり来たりさせることです。しかし、そのためには、Miimoをほとんどずれることなく真っ直ぐ走らせなければならず、簡単ではありません。そこまでの高精度が要求されるのであれば、ランダムに動かして刈ることを追求したほうが現実的でした」
Miimoの通常走行パターンは「ランダム」のほか、「ジグザグ」「ミックス」と計3つある。このほかに、刈り残しや成長が早いエリアの芝を重点的に刈る「らせん刈り」と、エリアワイヤーに沿って刈り残った部分を刈り取る「ふち刈り」がある。基本的にはランダムだけでムラなく芝は刈れるというが、極端に狭いところがある、起伏が激しいなど特殊な場所は、複数の走行パターンを組み合わせて使う。
また、自動運転と並ぶMiimoの特徴が、エリアワイヤーを使った作業エリアの認識である。庭に張ったエリアワイヤーから発せられるエリア信号をMiimoが受信することで芝を刈るエリアを認識し、エリア内の芝を刈る。芝を刈り終えたら、自動で充電ステーションに戻ってくる。
「本音を言えば、ワイヤーは張りたくありませんでした。切れたら張り直さなければいけないですし、何よりも張るのが大変だからです。しかし、欧州ではロボット芝刈機の作業範囲に対する規定をクリアしなければならず、その上で安全を担保するために、この方法を採用しました」と羽深さんは言う。
関連記事
- 和歌山発の「電動バイク」がヒットした、4つの理由
電動バイク「glafitバイク GFR-01」が人気を集めている。年間1500〜2000台売れればヒットと言われるなかで、このバイクはわずか4カ月で3000台以上も売れているのだ。多くの支持を集めている要因は何か。生みの親、鳴海禎造さんに話を聞いた。 - 47都道府県のポテチが売れている、開発の狙いは?
カルビーは各都道府県ならではの味を再現したポテトチップスを発売した。観光客向けのお土産ではなく、地元の住民に向けてつくったという味は、普段ポテトチップス売場に足を運ばない人たちが買っているという。誕生の裏側に迫ってみた。 - 人気の「コンパクトホットプレート」、開発の舞台裏に迫る
家電は高性能・高機能だけでは売れない。特に女性がメインで使う調理家電は、その傾向が強いといえる。BRUNOの「コンパクトホットプレート」は、ユーザーの多くが女性。一体、何が女性を引きつけているのだろか? 女性人気の高いホットプレート誕生の裏側に迫った。 - 鋳造メーカーの炊飯器は何が違うのか 舞台裏に迫る
10万円クラスの高級炊飯器が定着し、家電メーカー各社が開発に力を入れている。このような中で、鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」をヒットさせた愛知ドビーも、「バーミキュラ ライスポット」で参入。異業種からの参入ながら、ユニークなデザインや優れた機能が評価され、快調に売れている。 - ミズノの作業用シューズが、実は売れている
現場の作業者などが作業中に履くプロテクティブスニーカーを、ミズノが発売したところ、当初計画を上回る売れ行きを示している。意外とも思えるヒット商品は、どのようにして誕生したのか? - 新刊『バカ売れ法則大全』 出ました!
ITmedia ビジネスオンラインの人気記事をまとめた書籍『バカ売れ法則大全』を刊行します。東京の中心部で赤い自転車に乗っている人が増えているワケ、『コロコロコミック』が小学生男子のハートをつかんでいる秘密などに迫っています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.