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スーパーをドンキにしたら売り上げが2.5倍になった理由:客数も倍増(2/2 ページ)
苦戦する総合スーパー(GMS)を立て直すために、ある上場企業が6店舗をドンキに業態転換したところ、18年3月時の売り上げが前年比で2.5倍になった。業績が上向いた理由とは?
業態転換が成功した理由
好業績の背景として広報担当者は「アピタとピアゴが地域で培ってきた信頼性 (特に鮮度・品質にこだわった生鮮食品)とMEGAドン・キホーテの安さ・楽しさ(圧倒的な品ぞろえと地域最安値)を併せ持つ店舗になったため、いままであまりご来店して頂けなかった20〜40代のヤング・ファミリー層が大幅に増加した事が要因」と説明する。
高柳社長は決算会見で今回の成功で得たノウハウを「総合スーパー(GMS)の衣料と住居関連分野に応用したい」と語った。背景には「ユニクロやニトリといった製造小売業(SPA)とネット通販・ドラッグストアが台頭したため、品ぞろえ・価格・デザイン・付加価値・機能性などの面でGMSの優位性が低下した」(広報担当者)ことがある。
GMS事業立て直しは、ユニー出向者が「ドンキ流」を学べるかどうかにかかっている。
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