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キッコーマンの「しょうゆ卓上びん」が立体商標に “ひと目見たら分かる”:文字や図形なし、容器のみ
キッコーマンが「しょうゆ卓上びん」が立体商標に登録されたと発表。1961年に世に出て以降、55年以上にわたって消費者に親しまれてきた。同社は「容器をひと目見ただけで“キッコーマンの卓上びん”と認識できることが認められた」としている。
キッコーマンは4月17日、3月30日付で「しょうゆ卓上びん」が立体商標に登録されたと発表した。“持ちやすい・液だれしにくい・倒れにくい”点が特徴のびんで、デザイナーの故・榮久庵(えくあん)憲司氏が設計。1961年に世に出て以降、55年以上にわたって消費者に親しまれてきた。
現在は定番商品「キッコーマン 特選 丸大豆しょうゆ」の容器に使われている。
立体商標は、商品の外観や容器の形状を商標登録し、知的財産として保護する制度。日本は96年に導入した。
キッコーマンによると、他社が登録済みの立体商標は、立体と文字・図形を組み合わせたものが多いという。一方、同社の「しょうゆ卓上びん」は文字や図形を除く立体のみが商標登録されており、珍しいケースとしている。
同社は「容器をひと目見ただけで、“キッコーマンの卓上びん”と認識できることが公的に認められた」とコメントしている。
過去に立体のみで商標登録された例は、「コカ・コーラ」のびんや「ヤクルト」のプラスチック容器などがある。
「しょうゆ卓上びん」はこれまで、世界100カ国に累計5億本を出荷している。海外での認知度も高く、既に米国や欧州連合(EU)でも立体商標に登録されている。
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