業界初「早朝・夜間に集配」 宅配クリーニング「リネット」の挑戦:再配達問題の解決も目指す
宅配クリーニングサービス「リネット」が早朝・夜間の集配サービスを開始。MagicalMoveと提携し、「クリーニングの不自由さを解消し、再配達問題を解決したい」という。
Web完結型宅配クリーニングサービス「リネット」を展開するホワイトプラスは4月18日、早朝や夜間の時間帯に集配を依頼できる「プレミアム便」の提供を東京都23区で始めると発表した。早朝と夜間の集配は同社によると業界初。ソフトバンクグループのMagicalMoveと提携し、「クリーニングの不自由さを解消し、再配達問題を解決したい」という。
「リネット」は、衣類などのクリーニングの預け入れと取り出しを自宅でできるサービス。申し込みやクリーニング状況の確認がインターネットで完結しているのが特徴だ。30〜40代の共働き女性を中心に支持され、2018年4月には会員数29万人を突破。ベイクルーズなどのアパレルブランドと提携した取り組みも行っている。ホワイトプラスの井下孝之社長は「通常のクリーニング店舗の営業時間に間に合わずに、クリーニングサービスを利用できなかった層が、クリーニングを気軽に利用できるようになった」と話す。
一方で、クリーニングの受け渡しの際の宅配・集荷の時間が限られていることから、利用者からは「仕事をしていると受け渡しがしづらい」「配送業者がいつ来るか分からず、家で待っている時間がストレスになる」という声が上がっていた。また、クリーニング後に配送した衣類を利用者が受け取れず、クリーニング工場に戻ってきてしまう「再配達問題」も起こっていたという。
その問題を解消するために展開するのがプレミアム便だ。(1)午前6〜10時、午後9〜12時の時間帯で1時間ごとに集配を依頼できる「朝イチ便・夜イチ便」、(2)預け日の翌日に届ける「翌日届け」、(3)預け日から最短2日後に届ける「お急ぎ届け」、(4)コンビニ持ち込みで衣類を預けられる「らくらくコンビニ持込」、(5)宅配BOXを利用して衣類を預けられる「宅配BOX預け」――の5つのサービスを提供する。「翌日届け」は1注文当たり税別300円がかかるが、その他のサービスは無料で利用できる。
「朝イチ便・夜イチ便」「翌日届け」は、MagicalMoveの宅配サービス「Scatch!」と連携して提供する。「Scatch!」は、Eコマース事業者などと提携し午前6時〜午後12時まで1時間単位での配達をするサービス。ドライバーの現在地点を表示し、届ける直前で通知をすることで、利用者が荷物の到着時間が分かるため、再配達になるケースが少ないという。
ホワイトプラスの井下社長は「早朝・夜間の集配ができることで、現在利用が多い30〜40代の共働き女性がより使いやすくなる。まずは23区に導入して、お客さまのライフスタイルを応援したい」と意気込む。対象エリアや集配の時間帯、工場生産キャパシティーは順次拡大を予定している。
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