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「アイコスの受動喫煙被害はない」――フィリップモリスが発表のワケ:臨床試験結果を公表(2/2 ページ)
実生活に近い環境下で加熱式たばこ「IQOS」を使用しても非喫煙者への受動喫煙被害はほぼない――とフィリップ モリス ジャパンが発表。レストランでアイコスを使用しながら飲食する試験などを行ったが、大気中の有害物質の濃度は平常時とほぼ変わらず。非喫煙者の体内からも、こうした物質はほぼ検出されなかったとしている。
臨床試験で苦戦脱却なるか
PMIが日本でこうした試験結果を報告する背景には、日本市場における競争の激化がある。同社はアイコスを16年4月に他社に先駆けて販売。市場シェアを独占していたが、英British American Tobaccoが17年秋に加熱式たばこ「glo(グロー)」の全国販売を開始。日本たばこ産業(JT)も「Ploom TECH(プルームテック)」の販売エリアを札幌市、大阪市、横浜市、仙台市などに拡大し、着実にシェアを伸ばしている。
井上副社長によると、1月末時点でのアイコスの市場シェアは16.8%。同氏は「この数値は順調で、シェアをさらに伸ばしたい」とし、「ゆくゆくは全ての喫煙者にアイコスへの切り替えをすすめ、紙巻きたばこから撤退したい」とまで語った。
ただ、PMIは今月中旬に実施した18年1〜3月期の決算発表で、アイコスが日本市場で伸び悩んでいる旨を公表。株価が急落する一幕もあった。
好調から一転し、苦戦を強いられているPMI。こうした臨床試験によって“安全・安心”とのイメージを定着させ、日本でのアイコス人気を盛り返せるか。
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