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ロボネコヤマトが初の「無人宅配」実験に成功「非対面での受け取りニーズ」を自動運転技術で克服(2/3 ページ)

ヤマト運輸とディー・エヌ・エー(DeNA)は神奈川県藤沢市で24日、宅配車両に初めて自動運転技術を使った宅配サービスの実験を実施した。

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「完全無人配達」を成し遂げた今回の実験

 無人の自動運転車両が時速10キロほどで走行し、利用者が指定した場所に停車する。車両のドアが開くと、利用者がスマホをかざしてロッカーを開け、荷物を受け取る。ロボネコヤマトが誇る「移動式宅配ロッカー」の一連の流れが、今回は初めて「無人」で実現した――。

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自動運転車内に設けられたロッカーから荷物を取り出す

 自動運転車は予め車載用PCに入力された地図情報と、搭載されたカメラによって障害物の有無などを検知。人工知能(AI)が総合的に状況を判断して運転する。また、今回は携帯電話網を用いて信号情報を自動運転車両へ送信するという日本初の技術実証も実施した。これは日本信号(東京都千代田区)が提供したもので、信号制御機に日本信号の専用無線装置を取り付け、リアルタイムに信号の色や点滅までの残り時間などの情報を車両へ送信する。信号情報を受けた車両は、その自動運転システムによって「進む」か「停止」かを判断するのだ。

 DeNAオートモーティブ事業本部の山本彰祐事業推進部長は、「カメラだけでは100%安全というわけではないので、信号の情報も加えることで二重で安全性を確保している」と語る。

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車両後方にPCが搭載されていた
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車両内部の様子

 今回の実験を通して見えてきた課題については、「配送車を10分間待機できるような場所がなかなか無かった。またお客様が荷物を取りにくるまでの時間など想定外のロスも多かったので、今後は停車場所や停車時間の点で効率を上げる方法を模索していきたい」(同前)と振り返った。

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左からDeNAオートモーティブ事業本部の山本彰祐事業推進部長、田中慎也ロボットロジスティクスグループリーダー、ヤマト運輸の畠山和生設備管理部長

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