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「きのこの山」が立体商標に 「登録拒絶」乗り越え:「誰が見てもきのこの山と分かる」
明治の「きのこの山」が立体商標に登録。一度は登録を拒絶されたものの、「見ただけできのこの山だと分かる」識別力を有していることが認められた。
明治は5月10日、3月30日付で「きのこの山」が立体商標に登録されたと発表した。2015年から立体商標権の取得のために活動しており、17年に一度は登録を拒絶されたものの、意見書の提出や認知度調査を行い、「見ただけできのこの山だと分かる」識別力を有していることが認められたという。
明治によると、ロゴや文字が表示されていない商品の形状に立体商標の登録を認める例は少なく、15年8月の立体商標出願は17年5月に却下されたという。生産数、販売数、広告宣伝量などをとりまとめた意見書や、首都圏と関西圏での認知度が90%以上であるという調査結果を提出するなどの活動が実り、立体商標登録を果たした。
「登録商標は半永久的に更新可能であるため、とても強い権利。今後類似品などが現れた際にも、立体商標を根拠にきのこの山ブランドを守ることができる」としている。
立体商標は、商品の外観や容器の形状を商標登録して知的財産として保護する制度で、日本では96年に導入。過去に立体のみで商標登録された例は、「コカ・コーラ」のびん、「ヤクルト」のプラスチック容器、「キッコーマン」のしょうゆ卓上びんなどがある。
きのこの山と並ぶ同社の看板商品「たけのこの里」はどうだろうか。明治の広報部はITmedia ビジネスオンラインの取材に対し、「今のところ、たけのこの里の立体商標登録の予定はございません」と回答した。
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