ジーンズメイト、最終赤字8億円で「疑義」消えず 今期は黒字転換を予想:構造改革で“結果にコミット”なるか
ジーンズメイトの2018年3月期決算は、最終損益が7億8900万円の赤字だった。17年1月にRIZAPグループの子会社となり、さまざまな構造改革を進めたが、黒字転換はならなかった。今期もコスト削減などの改革を進める予定で、業績予想では黒字転換を見込む。
衣料小売りのジーンズメイトが5月14日発表した2018年3月期の決算(単独)は、売上高が97億2700万円、営業損益が6億900万円の赤字、最終損益が7億8900万円の赤字だった。18年3月期から決算期末日を2月20日から3月31日に変更し、事業期間が13カ月11日となったため単純比較はできないが、売上高は前期実績を上回った。営業損益・純損益の赤字幅も縮小した。
業績の低迷が続くジーンズメイトは17年1月にRIZAPグループの子会社となり、24時間営業の廃止、ロゴデザインの刷新、アウトレットチェーン「ワケあり本舗」の一部店舗を「JEANS MATE」へと転換――といった施策を展開。18年3月期の既存店売上高は前期実績の106.0%、既存店来客数は102.0%に持ち直すなど一定の成果を得た。既存店売上高が前期実績を上回るのは15年ぶり。
「Blue Standard」「OUTDOOR PRODUCTS」といったプライベートブランド(PB)のシェアも向上。実店舗とインターネット通販(EC)サイトの両方でポイントを利用できる「JMポイントアプリ」も導入し、オムニチャネル化も進めた。
だが「アパレル業界における消費者の節約志向は依然として根強く、総じて厳しい状況で推移した」(IR資料より)ため、黒字転換はならず。「継続企業の前提に重要な疑義」の解消もならなかった。
19年3月期は(1)収益性の低い路面型店舗の閉店と、集客力の高いショッピングセンターへの出店、(2)店頭イベントやプロモーションの強化、(3)RIZAPグループのECプラットフォームへの出店、(4)物流拠点のグループ統合によるコスト削減――などの構造改革を進める予定。
こうした施策の効果により、19年3月期の通期業績予想は売上高92億円、営業利益7000万円、最終利益3000万円の黒字転換を見込む。
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