タニタ、「とある魔術の電脳戦機」PS4用スティック開発を正式発表 ネットで2億円募集:「社長の趣味ではない」
タニタが「とある魔術の電脳戦機」PS4版の専用コントローラー開発を目指すと発表。クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で資金募集を始め、2億7700万円の獲得を目標とする。目標達成した場合は資金を生かし、使いやすくするという。
健康機器メーカーのタニタは6月8日、ゲーム機市場参入を目指すと発表した。第1弾として、セガゲームスのゲームタイトル「電脳戦機バーチャロン×とある魔術の禁書目録 とある魔術の電脳戦機(バーチャロン)」(Play Station 4)に対応した専用コントローラー「ツインスティックVTX」の開発に取り組む。
クラウドファンディングで2億7700万円募集
同日から、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で開発資金の募集をスタート。目標金額は2億7700万円で、3000円〜1000万円単位で出資を受け付ける。5万5400円以上の出資者にはコントローラー本体を提供するほか、出資額に応じてタニタの谷田千里社長が直接商品を手渡すなどの特典を付与する。
ただ、募集期限の7月30日までに目標金額が集まらなかった場合は、プロジェクトは中止となる。
PS4版はツインスティックなし、ファン落胆
同タイトルは1990年代中盤に人気を博したアーケードゲーム「電脳戦機バーチャロン」と、人気ライトノベル「とある魔術の禁書目録」がコラボしたもの。
「バーチャロイド」と呼ぶロボットを駆使して戦うバトルアクションゲームで、アーケード版とXbox 360版では操縦かんがモチーフの「ツインスティック」のリアルな操作性が高い支持を得ていた。
だが今年2月に発売されたPS4版では、専用コントローラーは製造体制とコスト面からセガゲームスが開発を断念。通常のコントローラー「DUALSHOCK 4」などでプレイする形となり、ファンからは残念がる声が出ていた。
今年2月に社長が協力を明言していた
こうした声を受けて2月、同タイトルのファンであった谷田社長がセガゲームスの亙重郎プロデューサーにメッセージ動画を送信。「ツインスティックを作らせてほしい」などと発言し、続報が待たれていた。
社長の趣味ではない
資金調達のめどが立った場合、タニタは健康機器の製造ノウハウを生かし、ツインスティックに(1)ねじり・加重に対する強度アップ、(2)アーケード版と同じ傾斜角(8度)の採用、(3)メンテナンスしやすい配線レイアウトの工夫――などを施し、扱いやすい仕様にするという。
スティック基部の製造には、初代「電脳戦機バーチャロン」のコントローラー製造に携わった三和電子も協力するとしている。タニタと三和電子は東京都板橋区の企業だ。
タニタは「決して谷田社長個人の趣味で進めている訳ではない」とし、「ゲームやアミューズメント分野のコンテンツは健康づくりを継続させる有効なツールになり得る。今後も商品の枠組みにとらわれず、異分野の商品開発に積極的に取り組んでいく」とコメントしている。
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