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マックのチキンナゲット、35年目にして新商品が出た理由:マーケティング部門の責任者に聞く(2/2 ページ)
日本マクドナルドが定番のサイドメニュー「チキンマックナゲット」の新商品を6月20日から販売する。これは、チキンナゲットが日本に上陸してから35年目にして初めてのことである。チキンナゲットを強化する背景には何があるのか、マーケテイング部門の責任者に聞いた。
「おいしさ」に注力
もう1つ、新商品開発の背景にあるのは、同社が17年から始めた「おいしさ向上宣言」と「もっと、おいしさ向上宣言」だ。これは、期間限定以外のレギュラー商品のおいしさを向上させて、顧客満足を高めるための施策だ。スパイシーチキンナゲットは期間限定商品ではあるが、河野辺上席部長は「『マクドナルドの商品はおいしくなった。だからお店に行こう』とお客さまに思ってもらいたい」と語った。マーケティング力の高さに定評がある同社だが、近年は「おいしさ」に注力しているようだ。
チキンナゲットは1983年にアメリカで誕生した。日本料理の天ぷらをヒントに開発された商品で、骨がなく手軽に食べられるサイズだったことと、好みのソースをつけて食べるスタイルが人気となり、84年に日本でも販売されるようになった経緯がある。ずっと変わらなかったチキンナゲットは日本で独自の進化を遂げようとしているが、新商品が顧客にどの程度受け入れられるか、注目したい。
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