信頼関係を築くにはどうすればいいのか 「聞き方」のテクニック3選:応援される営業術(2/4 ページ)
「商品を売る前に自分を売れ」――。このフレーズを聞いたことがあるかと思うが、どのようにしたら自分を売り込むことができるのか。大切なことは、信頼関係を築くこと。お客さんから信頼を得るために、どのようにすればいいのかというと……。
信頼関係を築く「聞き方」テクニック3選!
筆者自身がホストの現役時代から今まで、ずっと使っている相手との信頼関係を築くテクニックを3つ紹介します。シンプルかつ、誰にでもできて、ものすごく効果の高い実証済みのものです。
聞いたことがあるテクニックかもしれませんが、「知っている」ではなく「できているかどうか」を意識して読んでみてください。
(1)感情へのうなずき
先述したように「自分のことを理解してくれた、認めてくれた」と相手に感じてもらえると信頼されます。単に相手の話を聞くのではなく、「私はあなたの話を聞いて、ちゃんと理解した、あなた自身も認めている」ということをジェスチャーとして相手に示す必要があります。そのうちの1つが「うなずき」です。ポイントは大きく、相手に話を聞いているということが分かるように少し大げさにうなずくことです。
ここまでは聞いたことがある人もいるかましれませんが、さらなるポイントは、相手の感情に対してうなずくこと。具体的に言うと喜怒哀楽の感情に対してうなずくイメージです。例えば相手が楽しそうな話をしているときは、こちらもその感情を受け止めて、同じく楽しい感じでうなずく。相手が怒りを感じながら話しているエピソードなら、こちらも同じく憤りを感じながらうなずく。そうすると自然と表情もシンクロしてくるので、お客さまはさらに自分のことを理解してくれた、自分の言っていることを認めてもらえたと感じます。
(2)おうむ返し
こちらも聞いたことがある人も多いとは思いますが、意外とできていなかったりします。方法は単純です。相手が言った言葉をそのままこちらもリピートする。
例えばお客さまが「どこの保険を選んだらいいか分からなくてね」と言えば「分からないですよね」とリピートする。「この歳になると健康第一って本当に思うのよ」と言えば「健康第一ですよね」とリピートするだけです。おうむ返しする際のイメージは「こちらもあなたに同意します、分かります」という感情を伝えるとより効果が増すでしょう。
お客さまに対してあなたはもっと話してもいいんですよ、という許可を与える具体的な言葉がおうむ返しだと思ってください。単純ですが相手が話す量は確実に増えますし、その話の量があなたへの信頼度のバロメーターとなるのです。
(3)すなおの法則
す、、、すごい!
な、、、なるほど!
お、、、おもしろい!
この3つの言葉は日本語で最も短い相手を認めているという具体的な言葉です。その頭文字をとって「すなおの法則」と呼んでいます。お客さまとの会話の中でこの言葉をところどころ入れ込み、認めていることを伝えるという手法です。認めてくれたと感じたお客さまは、あなたへの信頼度がさらに増すでしょう。
もちろんうそではなく、本当にすごいと思ったこと、納得したこと、おもしろい(ユーモラスなこと、興味深い)と思ったことを伝えるのが重要となります。
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