ニュース
ユニクロのエアリズムにみる「脱・安かろう悪かろう」の研究:宣伝広告と地道な商品開発が奏功(4/4 ページ)
かつては「安かろう、悪かろう」のイメージが強かったユニクロだが、今やお手頃な価格で高機能の商品が売れるようになった。ここに至るまでの地道な取り組みを商品開発や宣伝広告の面から検証する。
エアリズムの機能性をアピール
このように、常に自社製品の品質や機能性をアピールし続けてきた同社だが、ここ1〜2年、エアリズムの機能性をアピールすることに注力している。「エアリズムを着ると蒸れなくていい」といったような漠然とした機能性の良さは認知されてきているが、それが具体的にどのような技術に裏打ちされているのかを知ってもらうことで、効果をより実感してもらうのが目的だ。
例えば、18年5月、ユニクロの銀座店にエアリズムの機能を体感できるフロアを開設し、なぜサラサラするのかといったことを分かりやすく解説している。
また、グローバルでみると、17年10月にニューヨークで、18年3月にパリでそれぞれ東レと合同で商品の機能性をアピールする展示会も行っている。
ユニクロは当初の「安かろう悪かろう」からのイメージを何とか払拭することに成功し、機能性をアピールする段階に移ってきているといえるだろう。広告宣伝に積極的といわれる同社でも自社製品のイメージを変えるためにこれほどの手を打っているのだ。
関連記事
- 西野監督の去就はどうなるのか 見え隠れするJFAの思惑
日本代表ロスになっている人も多いだろう。大会終了後、本田圭佑や長谷部誠が代表引退を表明。メンバーの世代交代が進むなか、次期日本代表監督にも注目が集まっている。なぜこうした動きが広がっているかというと、日本サッカー協会の思惑があるようで……。 - 「全面禁煙化」から1カ月 串カツ田中が得たもの、失ったもの
串カツ田中が全面禁煙化に踏み切ってから1カ月がたった。客層や売り上げにはどんな変化があったのか。運営元の串カツ田中ホールディングスが報告書を公開し、成果と課題点を明らかにした。 - JR東日本が歩んだ「鉄道復権の30年」 次なる変革の“武器”とは?
「鉄道の再生・復権は達成した」と宣言したJR東日本。次のビジョンとして、生活サービス事業に注力する「変革2027」を発表した。鉄道需要の縮小を背景に、Suicaを核とした多角的なビジネスを展開していく。 - 葬儀業界に新風 ドウシシャの遺体冷却安置台は何がすごいのか?
葬儀業界の“常識”が変わろうとしている。現在、遺体冷却の80%以上をドライアイスに頼っていると言われているが、ドウシシャが発売する吸熱式遺体冷却安置台「メモリアルベッド」ではペルチェ素子によって冷却できるのだという。 - “裏口入学”疑惑に揺れる東京医科大の評判と医学部人気の実態
東京医科大に“裏口入学”疑惑が持ち上がっているが、背景にあるのは過熱する医学部人気もあるだろう。「東京医科大は受験生からどのように評価されているのか」「医学部受験の現状はどうなっているのか」を医学部受験の専門予備校に聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.