トヨタ自動車といすゞ自動車は8月3日、資本関係を解消すると発表した。トヨタは今後、保有するいすゞ株式の全部を売却する。
両社は2006年11月、ディーゼルエンジンを中心とした開発・生産などで協業することで合意。1.6リッタークラスのアルミブロック製ディーゼルエンジンを開発し、欧州市場向けトヨタ車に搭載することを目指していた。
提携に伴い、トヨタはいすゞ株式の5.89%分を三菱商事と伊藤忠商事から取得し、資本参加した。
ただ、市場環境の変化もあり、当初検討していたプロジェクトの一部が中止になるなど、具体的な進展がなかったという。こうした実態を勘案し、資本関係を見直すとしている。
今後も要素技術レベルの共同開発を継続するなど、良好な関係を維持し、今後の取引の可能性についても常にオープンな姿勢であることに変わりはないとしている。
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