猛暑下での「夏の甲子園」開催は是か非か 医師3000人に聞いた結果は……?:「ベンチにエアコンを置くべき」との声も
医師は、猛暑下で「夏の甲子園」を開催することの是非をどう捉えているのか?――メドピア調べ。
8月5日に始まった「夏の甲子園」。今年は記録的な猛暑が続いており、全国で熱中症の被害が多発しているが、医師たちはこのような状況下で開催することの是非をどう考えているのか。
医師専用のコミュニティーサイトを運営するメドピア(東京都渋谷区)が3000人の医師に意見を聞いた結果、トップは「特別な熱中症対策を行うなど、条件付きで開催すべき」(1763人/58.8%)だった。
回答した医師からは、具体的な条件について「予想気温が一定の基準を上回った場合は試合を見合わせる」「休憩を挟んでグラウンドに散水する」「午後0時〜4時は試合をせず、早朝と夕方に試合を行う」「ベンチにエアコンを設置する」などの声が出た。
次いで多かった意見は「このまま例年通り開催すべき」(519人/17.3%)。「何十年も行ってきているので、今さら変更は難しいだろう」「学校側が十分に注意すれば大丈夫だろう」「練習を積んだ球児たちは暑さに順応できるはず」といった声が集まった。
3番目に多かったのは「甲子園を開催すべきでない」(478人/15.9%)。「酷暑の中、運動することの危険は極めて高く、死亡者が出てからでは遅い。大会の開催自体を考え直す必要がある」「あまりにも気温が高すぎる。もはや個々の対策で熱中症を防げるものではない」「応援する学生、観客、スタッフも心配」との意見が出た。
「その他」を選んだ医師は240人(8.0%)。「開催場所をドーム球場に変更するか、開催時期を変更すべきだ」などの代替策が挙がっていた。
調査は7月31日に実施。医師専用コミュニティーサイト「MedPeer」に会員登録をしている医師を対象にWeb上で実施した。
関連記事
- 熱中症の被害者が出ても、夏の甲子園が絶対になくならない事情
夏の甲子園が始まったが、ネット上では水を差すような意見が飛び交っている。多発する熱中症被害を受けて、「涼しい秋の開催」「ドーム球場の開催を検討すべき」といった声が出ているが、筆者の窪田氏は「夏の甲子園」がなくなることは絶対にないという。どういう意味かというと……。 - 建設業者が「ミニ扇風機」付き作業着導入 スタッフの熱中症防ぐ
大和リースが、上着に小型のファンを搭載した「空調服」を導入。自社の社員のほか、協力会社の作業員にも提供する。外気を取り込んで体の表面を冷やす機能を持つ作業着で、熱中症を予防する狙い。 - 東京オリンピックはもはや“国難”なのか 浮上する「サマータイム」
酷暑対策で東京五輪期間中のサマータイム導入がにわかに浮上しているが、IT化した社会で簡単に実現できるものではない。 - タニタ、「靴を履いたまま測れる体組成計」発売 面倒くささを解消
タニタが、靴を履いたまま体重など12項目を計測できる体組成計を発売。グリップを握って計測する方式を採用した。「靴を脱ぐのが面倒」との不満を解消できるため、海外展開も行うという。 - アクエリアスの出荷停止は「冷凍タイプのみ」 日本コカ・コーラが誤解を訂正
「アクエリアスの需要が急増し、出荷停止に追い込まれた」などとネットで話題に。日本コカ・コーラに確認したところ、「販売休止しているのは冷凍タイプのみで、通常タイプの生産体制に問題はない」と答えた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.