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「完全禁煙化」から3カ月で串カツ田中はどうなった? 客数と売り上げに驚きの変化:客層にも大きな変化(2/2 ページ)
2018年6月1日からほぼ全店を全席禁煙化した串カツ田中の売り上げや客数にはどのような変化がでたのだろうか。従業員の受動喫煙を防止するとともに、ファミリー層の利用増を狙っていたが……
キャンペーンの影響が大きい
既存店の客数と売上高が特に8月に増えたのは、キャンペーンの効果によるところも大きいという。具体的には、「串カツ108円均一 昼飲みキャンペーン」「食べ放題コースの通年化」「串カツ108円均一 プレミアムウィーク」「終日串カツ108円均一 プレミアムフライデー」を実施した。
これらのキャンペーンに共通するのは、ファミリー層の利用を促すために「午後2時までに来店したお客限定」「午後6時までに来店したお客限定」といったように、早い時間に来店したお客に割引価格を適用している点だ。
ファミリー層をつなぎとめられるか
串カツ田中は現在、上記のキャンペーン以外にも、ファミリー層向けのサービスを次々と打ち出している。例えば、小学生以下を対象にソフトクリームや手作りたこ焼きを無料にしたり、店員とじゃんけんで勝ったらドリンクを無料にしたりといった具合だ。また、8月中旬から実施している食べ放題サービスでは、大人が2354円(税込、以下同)、小学生以下が1177円、6歳以下が518円、3歳以下は無料といったように年齢ごとに細かく料金を設定している。
「全面禁煙化」から3カ月が経過し、8月に売上高や客数の面で大きな成果が出たのは相次いで実施したキャンペーンと夏休みによる影響だけでなく、これまでのファミリー向け施策の認知度が向上してきたからだろう。
同社が狙うファミリー層の利用が定着するかどうかは、今後も効果的な施策を打ち出せるかどうかにかかっている。
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