給与、仕事内容、簡単さ…… 応募者3000人に聞く「バイト先選び」のポイントは?:軽視すると早期離職に
アルバイト先を選ぶ際に、応募者はどんな点を重視しているのか――エン・ジャパン調べ。
社会経験を積むことや生活費を得ることを目的に、学生などの若者が取り組むことが多いアルバイトだが、97%の応募者が仕事内容を精査した上で勤め先を選んでいることが人材会社エン・ジャパンの調査で分かった。
仕事内容を選ぶ際に重視するポイントは「給与とのバランスが合っている」(36%)が最多。「自分が過去に取り組んだアルバイトと似ている」(13%)、「簡単である」「スキルが身に付く」(ともに11%)、「体力的な楽さ」「人と接する」(ともに7%)なども多かった。
仕事内容を重視する理由は「長く続けたいから」が50%でトップ。「モチベーションにつながるから」(49%)、「いろいろな経験をしたいから」(35%)、「やりがいを感じたいから」(34%)、「スキルを身に付けたいから」(19%)など、前向きな理由も多く挙がった。
一方、「スキルに自信がないから(合格できそうなバイト先を選ぶ)」(19%)、「選考に合格しやすそうだから」(6%)など、業務の難易度が低いアルバイト先を選ぶとの回答もあった。
募集要項における仕事内容の説明が不十分だったため、企業への応募や就業をやめた経験がある回答者も約半数存在した。回答者からは「ただ『事務』と書いてあった」「具体的な業務内容の記載がなく、自分が働いているビジョンが持てなかった」「要項に『など』と多く書いてあり(実態が)不安になった」との声があった。
また、仕事内容を軽視して面接を受け、採用された結果、モチベーションが続かなかった人も一定数存在した。
回答者からは「自分に向いているかよりも、給与面を重視して選んでいたので、仕事や環境になじめず、すぐに辞めてしまった」「コンビニ商品のピッキングと思ってバイトを始めたら、実際は飲料系のピッキングだった。ビールやペットボトルが入った重い箱を運ぶ作業は体力的に続けられなかった」との声があった。
さらに「軽作業と書いてあったので応募したが、実際は建設現場で資材を運ぶ重労働だった」「アシスタントの仕事だと聞いていたが、実は自分が主体になる業務であり、仕事内容と比べると給与が安いためモチベーションが下がった」――など、入社前の期待を裏切られたとの意見も出ていた。
調査は2018年8月23日〜9月20日にかけてインターネット上で実施。同社のサービス「エンバイト」のユーザー3381人に意見を聞いた。
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