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SNSでニヤニヤしてしまう、「転身ポエム」を分析してみた:常見陽平のサラリーマン研究所(5/5 ページ)
SNS上で「転身ポエム」をよく見かける。就職、転勤、転職などのタイミングで、その「想い」が劇的につづられているのだ。この転身ポエム……よーく読むと、その人の過去がいろいろ透けて見えてきて、とても味わい深いのだ。
努力は運を支配する
最後に、大好きな言葉を紹介する。
「努力は運を支配する」
ラグビー日本代表監督や、三井住友銀行で専務執行役員を務めた宿澤広朗氏の言葉だ。筆者には、この努力が足りなかった。努力のない人間には、運なんて来ないのだ。しょうがない。
いつも原稿の提出が遅れた。いや、原稿が遅れただけでなく、筆者自身が世の中から遅れていたのだろう。最近は他の連載もスランプだ。若い書き手も増えてきた。不安も募る。
ネット上で話題になっている記事を読んだ君は、お腹を抱えて笑い、ときにうなる。その記事は筆者が書いたものであることを祈りつつ。
また、どこかで会おう。
常見陽平のプロフィール:
1974年生まれ。身長175センチ、体重85キロ。札幌市出身。一橋大学商学部卒。同大学大学院社会学研究科修士課程修了。
リクルート、玩具メーカー、コンサルティング会社、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。長時間の残業、休日出勤、接待、宴会芸、異動、出向、転勤、過労・メンヘルなど真性「社畜」経験の持ち主。「働き方」をテーマに執筆、研究に没頭中。著書に『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社)『僕たちはガンダムのジムである』『エヴァンゲリオン化する社会』(ともに日本経済新聞出版社)『「就活」と日本社会』(NHK出版)『「意識高い系」という病』(ベストセラーズ)『普通に働け』(イースト・プレス)など。
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