「渋谷ハロウィーン騒動」が東京五輪とラグビーW杯に飛び火する危険性:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
渋谷の街が、今年も荒れに荒れた。ハロウィーンである。たくさんの若者たちがやって来て大騒ぎをしていたが、このままで本当にいいのか。“渋谷暴徒化”を未然に阻止しなければ、ラグビーW杯や東京五輪に飛び火する危険性があるのだ。
残されている時間は少ない
補足として付け加えておくと、ラグビーW杯でも東京五輪でも多数の外国人が入国することにはある程度、目を光らせておく必要がありそうだ。ハロウィーンでごった返した今年の渋谷の街でも、実は一緒になって大騒ぎする外国人旅行者たちが数多くひしめき合っていたことを忘れてはいけない。
これまで渋谷におけるハロウィーンやサッカー日本代表の騒ぎが海外メディアによって喧伝(けんでん)されているおかげで、多くの外国人旅行者たちには残念なことに「シブヤは騒いでOKの場所」という誤った認識もインプットされてしまっているようだ。このまま看過してしまうと、本来ならば何の関係もないはずの外国人たちによってラグビーW杯、東京五輪での“渋谷暴徒化”が助長されてしまうことにもなりかねない。
ましてや、こんな雑多で混沌とした街ならばテロの発生リスクも高まる。来年、再来年とテロリストたちにとって格好のアピールの舞台とされそうなスポーツの国際イベントが日本で続くだけに、こうした不安が募るのは当然だ。
今後はいかなる理由があっても路上で騒ぎ立てるような連中には断固たる処置を下す。個人的には見せしめの意味も込め警察にはたとえ強権発動と言われようとも、どんどん“渋谷の悪”たちを取り締まってほしいと思う。それで渋谷が一刻も早く「安全な街」に戻れるならば、それでいいじゃないか。ラグビーW杯まであと1年弱、東京五輪も残り2年を切った。もう残されている時間は少ない。
臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ、2018年平昌)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
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