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自らをアップデートする理系の生き方池田直渡「週刊モータージャーナル」【番外編】(3/4 ページ)

日本独自の問題に、終身雇用の融通の利かなさがある。例えばエンジニアの場合、新卒から30年以上も1つのジャンルに縛り付けられることには問題がありすぎる。それを解決できる会社があった。

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つぶしが効くエンジニアになるために

 もう一つ、ジェイテックのユニークな点がある。それは研修システムだ。ジェイテックにはさまざまなジャンルのエンジニアがいる。彼らが相互に講師として技術指導を行うことで、技術の幅を広げることができる。

 こんな実例がある。制御系プログラムの専門家がメカトロニクスの仕事をするとき、デジタル領域でのプログラムについてはよく分かっているが、そこで行なった演算が最終的にアクチュエーターを動かす部分については、実はよく理解していない。

 アクチュエーター制御という機械エンジニアリングへの造詣を深めれば、当然、制御プログラムのブラッシュアップにつながる。実はこの例は若い女性エンジニアだったが、彼女はジェイテック社内の研修制度を使って、機械エンジニアリング領域のエンジニアに技術指導を受け、実際に自動操縦ロボットを作ってみた。それはとてもワクワクする体験だったと彼女は言うのだ。

 こういう領域の広げ方を、エンジニア本人の意思で自由に実現できるところにジェイテックの研修システムの面白さはある。ジェイテックの側からみても、派遣する人材の技術の幅が広がることの意義は大きい。

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