2015年7月27日以前の記事
検索
ニュース

次世代のソーシャルゲーム? ブロックチェーンを使ったDAppsゲームは何を変えるのかDAppsにフォーカスしたスマートアプリに聞く(3/4 ページ)

ブロックチェーンを活用した分散型アプリケーションの応用例として、さまざまなゲームが登場し始めている。DAppsゲームと呼ばれるこれらは、アイテムやキャラクターをユーザー自身が所有することが可能だ。これまでのネットゲームとは根本的に違う世界をもたらす、DAppsゲームとは何なのだろうか?

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

 実際、現在提供されているDAppsゲームでは、ユーザーが獲得したアイテムを自由に交換したり売買したりできる。しかも、ゲームの運営会社とは無関係に、アイテムのマーケットプレイスなどが登場している。


DAppsゲームなどのアイテムを売買できるマーケットプレースの1つ「OpenSea」。OpenSea自体もイーサリアムのブロックチェーン上に構築されたアプリケーションとなっている

ブロックチェーンがデジタルな世界をリアルに近づける

 ブロックチェーンの仕組みを使うことで、インターネットのデジタルな世界が、リアルに近づいていくとも言える。

 「インターネットのサービスはコピーが基本。Webも、サーバにあるコンテンツをPCにコピーして見ている。デジタルでは複製はほとんどコストがかからない。ではコンテンツになぜお金がかかるのかというと、コンテンツへのアクセス権にお金を払っている。このアクセス権を管理している会社がプラットフォーマー」(佐藤氏)

 ところが、コピーができず移動を可能にするブロックチェーンの技術を使うと、アイテムなどを複製できず譲渡することしかできない。現実世界の物体に近い取り扱いが可能になる。さらにアイテムの所有権も、真の意味で、プラットフォーマーではなくユーザー自身が持つことになる。

 「もうひとつのリアルがインターネット上に構築される感じ」と佐藤氏は表現する。

 DAppsゲームでは、単なる攻略ではなくユーザー同士のコミュニケーションが魅力の中心になっていくだろうと佐藤氏は見る。「コミュニケーションとゲームの間。攻略するのがゴールではなく、コミュニケーション、会話やアイテムなどの交換が中心になっていく。デジタルのゲームには広大なマーケットがあるが、リアルのゲームがデジタルと融合した世界がそこにはある」

 トレーディングカードゲームをやったことのある人なら、カードというアイテムを軸にユーザー同士でコミュニケーションすることが楽しさの中心だということが分かるかもしれない。そこでは、アイテムはユーザー自身のものであり、戦うだけでなく集めたコレクションを自慢し合ったり交換したり、ゲームを題材にコミュニケーションする世界がある。カードの発行会社は重要な立ち位置ではあるが、ソーシャルゲームのように、どこか運営の手のひらの上で遊ばされている感じとは違う。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る