巨人の原監督は、“球界の寝業師”になりつつあるのか:赤坂8丁目発 スポーツ246(4/4 ページ)
巨人の新指揮官、原辰徳監督が就任早々から精力的に動いている。来シーズン、他球団で活躍する主力選手が加わりそうだが、その背後にどんな動きがあるのか。原監督のコミュニケーション能力だけでなく、ある人物の行動が注目されている。どういう人間かというと……。
巨人は再建できるのか
「原監督は以前、2014年シーズンをもって退任し“第2次政権”にピリオドを打った。あの当時、球団内には『将来的に原監督が全権監督体制を強く要望している』という情報があって、これに対して反発する流れができ上がりつつあった。要は『全権監督』になると球団に所属しない“すご腕フィクサー”が編成面などに入り込んでくるのではないか、と要職にいた人たちが懸念していたのだ。
では、今はどうなのか。かつて要職に就いていた人たちの大半は球団を去った。だが、もしフィクサーが今回の『全権監督体制』の中で目立つようになってきたら、またしても嫉妬心から反発の声が球団内で強まることも考えられなくはない」
ストーブリーグで主役に躍り出そうな巨人。その裏側で寝技を駆使しながら動く原監督の手腕とともに、“すご腕フィクサー”によるバックアップも、選手補強の勝敗を左右する重要ポイントとなりそうだ。しかしながら、その流れ次第では少なからず危険要素がうごめいていることも忘れてはいけない。果たしてどのように、うまくまとめていくか。名将、原監督に巨人再建のすべてがかかっている。
臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ、2018年平昌)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
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