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「専業主婦バッシング」が、日本社会のブラック化につながってしまう理由スピン経済の歩き方(5/6 ページ)

朝の情報番組『スッキリ』で、MCの加藤浩次さんが「専業主婦であることに罪悪感なんて持たなくてもいい」とコメントしたところ、ちょっとした騒動に。労働者不足や働く女性が増えたこともあって、専業主婦に対するバッシングが厳しくなっているが、筆者の窪田氏はこうした風潮に違和感を覚えるという。どういうことかというと……。

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「上から目線」にイラッ

 よく言われることだが、実は歴史を振り返ると、「女性の社会進出」は往々にして、男性社会の都合でうまく利用されてきた。例えば、明治期からの伝統的な軍国の家族国家観では「女性は家庭を守り、戦地の夫、息子を支える」というものだったが、満州事変あたりから女性は国威発揚のため社会に出るべきというムードがつくられる。

 「国防婦人会」が結成され、家から飛び出した愛国婦人は、白い割烹着にタスキをかけ、街頭での「ぜいたく狩り」や、献金集め、病院での奉仕活動などさまざまな仕事にあたった。さらに、戦局が悪化して、本土の労働力が減少した中で、「行くぞ! 1億火の玉だ!」というスローガンのもとで、軍需工場などに駆り出された。


理不尽なバッシングが専業主婦に向けられている(画像提供:Getty Images)

 しかし、敗戦後、男たちが戦地から戻ると再び家庭にいるものだとしつけられ、労働現場から追いやられた。つまり、言葉は悪いが、「女性」は苦しい時には労働力として駆り出され、男性労働者が増えたら容赦なく切られる、派遣労働者のような「雇用の調整弁」だったのである。

 これまでの日本の労働現場で、女性は文字通り「都合のいい女」だったのだ。

 「外国人労働者に頼らざるを得ない」「女性の社会進出が必要不可欠だ」――。こういうインテリたちの言説を耳にするたびに、なぜかイラっとしていたのだが、最近になってようやくその理由が分かってきた。

 「いったい何様?」というくらいの「上から目線」なのだ。

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