長野、内海――。功労者2人を“引き算”した、巨人・原監督の大誤算:赤坂8丁目発 スポーツ246(2/4 ページ)
まさかの結末になった。巨人のベテラン、長野久義外野手と内海哲也投手が離脱した。FAのプロテクトリストから外れたわけだが、この事態にネット上では大騒ぎに。救世主として期待された原監督の発言も、火に油を注ぐことになって……。
ネット上でも大バッシングを浴びせられ
これにより、巨人は早々と春季キャンプ前から想定外の逆風にさらされるハメになった。本来ならば総額60億円とも報じられる巨大補強によって優勝候補と目され、今季から通算3度目のタクトを振るう原辰徳監督率いる新生ジャイアンツが“台風の目”となることを球団側も予想していた。ところが今や、チームの救世主となるべき原監督はネット上でも大バッシングを浴びせられ、まるで悪党指揮官のように連日ぶっ叩かれている。
そりゃあ、そうだ。事実上の全権指揮官としてチーム編成の権限も握る原監督が今オフのストーブリーグでFA選手の獲得指令や、それに伴うプロテクトリストの作成に携わって最終的なゴーサインを出していたことは容易に想像がつく。
実際に1月8日、自らが客員教授を務める千葉・勝浦市の国際武道大で行った講義の中で「今回は足し算は丸、炭谷。引き算は長野、内海。しかし人生は勝負。トータルで足し算なのか、引き算なのか。どういう結果を残すのか。これが勝負の世界」と独特の言い回しでFA移籍と人的補償のてん末について評した。苦渋の決断だったことも何となくにおわせながら自身の選択を正当化しようとする姿勢が垣間見えた。
しかし結論から言って、講義の場で原監督がFA移籍と人的補償をそれぞれ「足し算」と「引き算」になぞらえた発言を口にしたのは、失敗だったと言わざるを得ない。事実、ネット上の書き込みにも批判的なコメントばかりが散見され、肯定派はほとんどいない。逆に火に油を注ぐ結果となり、完全な炎上状態になってしまっている。
さすがの原監督も、ここまで批判の矢面に立たされるとは思っていなかったに違いない。口下手でメディア対応を苦手としていた前監督の高橋由伸氏と違い、自分の考え方を包み隠さず発信していくタイプ。指揮官に再々復帰した当初はその姿勢が世間に歓迎されていたが、今となっては何かを話せばすべてが言い訳にしか聞こえず、逆効果につながってしまう憂き目にあっている。
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