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一蘭の「100%とんこつ不使用ラーメン」を食べてみた 1180円は高いか安いか開発に20年費やした(2/3 ページ)

とんこつラーメン専門店の一蘭が新しいラーメンを開発した。豚・アルコールを一切使用していない100%とんこつ不使用ラーメンだ。記者が実際に記者発表会で食べてみた。

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実際に食べてみた

 100%とんこつ不使用ラーメンが運ばれてきた。見た目は通常のとんこつラーメンと変わらない。あくまで記者の個人的感想だが、スープを飲んだ第一印象は「一蘭のとんこつラーメンとは全く別のラーメンだ」ということだ。スープは鶏をはじめさまざまな食材を混ぜ合わせたものなので、ほのかな鶏の風味を感じた。何も知らずに食べると「とんこつラーメンだ」と思うお客は一定数いそうだ。こういった感想を広報担当者に伝えたところ「スープの深みやコクに一蘭らしさを出しています」と説明された。

 ラーメンの上にはチャーシューではなく、牛バラを特殊な製法で煮込んだ「牛弥郎(ぎゅうやろ)」が乗っている。ふわふわとした食感が特徴で、100%とんこつ不使用ラーメンとの調和を考え、あっさりとした味わいに仕上げている。

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100%とんこつ不使用ラーメン
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チャーシューの代わりに提供される「牛弥郎(ぎゅうやろ)」

価格に注目

 記者が注目したのは価格だ。通常のとんこつラーメンは890円(税込、以下同)となっており、一部の店舗では790円で提供している。一方、100%とんこつ不使用ラーメンの価格は1180円だ。値段はあまり気にせずに「珍しいラーメンを食べてみたい」「宗教上の理由はあるけど、とんこつラーメンを食べたい」と考える外国人観光客や、「アレルギーがあるけど、とんこつラーメンを味わってみたい」というお客には一定のニーズがありそうだが、新宿のビジネスパーソンや一般客には高く感じられる可能性がある。

 プロジェクトの担当者に「値段が高いのではないか?」と尋ねたところ「つくる手間暇や、原材料を考えるとこれがギリギリのラインです」と回答した。一蘭は新店での反響を踏まえ、同じ店舗を出店するかの判断をするとのことだが、国内客の需要を取り込むには、一層のコストダウンが必要ではないだろうか。

 一蘭が20年かけて生み出した新しいラーメンの今後に注目したい。

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