ニュース
「睡眠時間が長い社員」に報酬 異例の福利厚生はなぜ生まれ、どんな効果を生んだ?:ブライダル企業「CRAZY」社長が語る(3/3 ページ)
ブライダル企業のCRAZYは、18年10月から「睡眠時間が長い社員」に報酬を付与する福利厚生制度を始めている。なぜこれを導入したのか。導入から5カ月でどんな変化があったのか。森山和彦社長が会見を開き、報道陣に語った。
スポーツをした社員にもポイント付与へ
今後は、睡眠以外の健康的な取り組みに対してもインセンティブを付与していく計画で、「(健康的な)食事をした社員や、スポーツをした社員にポイントを提供する案も検討中」(森山社長)とのこと。“業務外”の行動が対象なので強制的な管理はできないが、こうした工夫を凝らすことで社員の体調やモチベーションを保っていくという。
社員のコミュニケーションの活性化にも注力する森山社長は、社員全員が一堂に会し、毎日一緒に昼食をとることも制度化している。現在はすっかり定着しているそうだが、当初は多様な反響があり、なじむまでに6年ほどかかったという。睡眠報酬制度の定着もじっくりと進める考えで、「1年か、もっとかかりそうだが、たくさんの人に利用してもらいたい」(森山社長)と意気込んだ。
関連記事
- 「睡眠時間が長い社員」に報酬 福利厚生で健康経営・生産性向上へ
ブライダル企業のCRAZYが、「睡眠をしっかり取る社員」に報酬を与える福利厚生制度を始める。一定の頻度で1日6時間以上の睡眠を取った社員に対し、社食などで使えるポイントを付与する。社員の健康促進と組織の生産性向上を図る狙い。 - 「仕事中ずっと眠い」「寝ても疲れがとれない」――こんな悩みを捨て去る“眠り方改革”
ビジネスパーソンはどうすれば、睡眠の質を高め、すっきりとした状態で翌日の仕事に臨めるのか。「仕事中ずっと眠い」といった状況を防ぐ方法を、作業療法士の菅原洋平氏に聞いた。ベッド内でのスマホ操作をやめることや、起きる時間をそろえることがカギになってくるという。 - 日本人の睡眠時間は28カ国中最短 最長だった国は……?
日本人の睡眠時間は主要28カ国の中で最短――心拍計などを販売するポラール・エレクトロ・ジャパンが世界のユーザーデータをまとめた結果、こんな結果が出た。 - 日本の有休取得率、3年連続で最下位に “休み不足を感じにくい”上司世代が要因か
旅行サイト「エクスペディア」を運営するエクスペディア・ジャパンはこのほど、世界19カ国を対象に実施した有給休暇に関する調査結果を発表。日本の有休取得率は50%と3年連続で最下位だった。 - 「24時間戦えますか?」から30年 平成の日本から“ブラック企業”は減ったのか
平成初期に「リゲイン」のキャッチフレーズ「24時間戦えますか?」が流行してから、約30年がたった。だが現在も、長時間労働が常態化している“ブラック企業”に苦しめられる労働者が後を絶たない。この30年間で、日本企業の労働環境は本当に改善されたのか。“ブラック企業アナリスト”こと新田龍さんに意見を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.