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なぜ「プリウス」はボコボコに叩かれるのか 「暴走老人」のアイコンになる日スピン経済の歩き方(2/7 ページ)

またしても、「暴走老人」による犠牲者が出てしまった。二度とこのような悲劇が起きないことを願うばかりだが、筆者の窪田氏は違うことに注目している。「プリウスバッシング」だ。どういう意味かというと……。

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「暴走」のイメージが強い

 「プリウスが事故る理由はだいたいこれ」として、プリウスのシフトレバーの画像とともに、特徴的な仕様で操作が分かりづらいという指摘が話題になり、「踏み間違いの可能性」という報道が出た後も議論が沸騰したのだ。その中には、「高齢者がパニックになるのも納得」などプリウス叩きのムードも流れているのだ。

 この手の事故では、現場で大破した車種がニュース映像で映し出されることが多いが、ここまで名指しで叩かれることは少ない。なぜプリウスだけはここまでボロカスなのか。

 まず、考えられる理由としては「暴走」のイメージが強いことだろう。

 17年10月、東京・吉祥寺の駅前で、85歳の男性が運転する自動車が暴走して歩行者を次々と跳ねて7人がケガをするという「老人暴走」が大きく報道されたが、これもプリウスだった。本件では、暴走したプリウスが、踏み間違いにも対応をしている新型ブレーキ搭載車だという指摘がネットで相次ぎ、なぜ作動しなかったのかという疑問の声も上がった。


高齢者による事故が目立っているが……

 また、16年には福岡市の病院にタクシーが突っ込んで、10人が死傷するという痛ましい事件が大ニュースとなったが、これもプリウスである。過去5年間に無違反だった64歳の運転手が、「ブレーキを踏んだのに止まらなかった」と主張したことも大きな注目を集めた。

 ほかにも、プリウスの暴走はちょいちょい起きており、ネット上では、コンビニなどに突っ込んだプリウスの事故画像が溢れている。トヨタ的には名誉毀損で訴えたいとこだろうが、SNSでは暴走が多いことをやゆして「プリウスミサイル」などというハッシュタグまで存在している。

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