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なぜ宿題は「無駄」なのか?――“当たり前”を見直した公立中学校長の挑戦麹町中学・工藤勇一校長の提言【前編】(2/4 ページ)

宿題もなく、クラス担任もなく、中間・期末試験もない――。学校の「当たり前」を見直し、メディアや教育関係者、保護者などから注目されている公立中学校が東京都にある。

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自律した人は、自分が何をすべきかが分かる

 以前、将棋棋士の藤井聡太7段が、担任教員に「授業をきちんと聞いているのに、なぜ宿題をやる必要があるのですか?」と聞いたことが、話題になりました。その後、担任が宿題の意義を説明し、藤井7段は納得して宿題を出すようになったそうですが、彼の主張はとても的を射ているように思います。

 日々、将棋の世界で自らの技能を磨き、追求し続けている彼はすでに十分に自律した人です。自分が何をすべきかという優先順位が分かっている彼にとって、その宿題に費やす時間がもったいなかったのだと思います。

 これも以前、伺った話ですが、フィンランドでは、教員も子どもも「Miksi(なぜ)?」という言葉が口癖になっているそうです。疑問に思ったことはすぐに口に出し、互いが対話をしながら、もし、不合理な状況があれば解決・改善しようとする。そうした習慣が身に付いているからこそ、改善が進み、労働生産性が高まるのではないでしょうか。

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