「地元で就職したい」学生の減少止まらず ついに半数以下に:好待遇求め都市部に集中
マイナビが2020年卒業予定の大学生を対象にした「Uターン・地元就職に関する調査」を発表。地元で働きたいと考えている学生は近年減少傾向にあり、ついに5割を下回った。
地元就職を希望する学生の減少が止まらない。マイナビの調査によれば、2020年卒業予定の大学生の地元就職希望率(卒業した高校の所在地と最も働きたい都道府県の一致率)は49.8%(前年比1.0ポイント減)。調査開始(12年卒)以来、初めて5割を下回った。
地元就職希望率が最も高い地域は関東で94.8%。次いで関西(82.3%)、九州(70.7%)だった。一方、最も低い地域は四国(43.9%)で、その後、東北(51.0%)、甲信越(51.4%)、中国(53.1%)と続いた。
学生が地元就職を希望しない理由として最も多かったのは、「都会の方が便利だから」(38.3%)。次いで「志望する企業がないから」(38.1%)、「実家に住みたくないから」(29.0%)、「地域にとらわれず働きたいから」(24.6%)だった。
では、どうすれば地元就職希望者は増えるのか。地元就職を希望しない学生に「実現すれば地元就職するかもしれないもの」を聞いたところ、トップは「働きたいと思うような企業が多くできる」(43.9%)だった。次いで多いのは「給料がよい就職先が多くできる」(39.6%)、「志望する企業の支社や研究所ができる」(26.6%)だった。
マイナビは「学生は大手企業の待遇にひかれて、関東や関西などの都市部に集中しているのではないか。地元での就職については、いずれの地域でも給料や待遇面を心配する声が上がっている」としている。また、回答者である学生からは、地元企業への就職活動の障害となる地元への距離や時間、交通費などを解決する取り組みが必要だという声も上がった。
調査は3月20日から4月7日にインターネット上で実施。「マイナビ2020」を利用する学生7734人から回答を得た。
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