理想は個別最適化 人を中心にオフィスをデザインする
こうしたオフィス改革に伴う家具需要を背景に、ユニークな試みを行っているのが家具メーカーのオリバーだ。同社は主にホテルやカフェなどで使われる業務用・店舗用家具の最大手だが、5年ほど前からオフィス向け家具の製造・販売に乗り出している。
5月29日〜31日に行われた働き方改革Expoでは、家具の配置を自動的に行う「SMART FURNITURE」(動く家具)を参考展示。スマートフォンで指示を出すとあらかじめプログラムされた場所にソファが移動するデモで注目を集めた。
この他、夏にありがちな「職場が寒すぎる」という女性の声を受けて、同社は暖房装置を内蔵したイスも試作している。同製品を企画した魚返浩司氏(オリバー本店・PD支店 支店長)は、「オフィスを快適な“働き場”とするために重要なのは、最大公約数的な選択で誰かに我慢を強いるのではなく、個別最適化を進めることです。今回のソファはそれを示す“第一歩”。職場のエアコン温度戦争に終止符を打ちたい」と説明する。
「これからのオフィス家具は、単に機能的であるとか、デザインの良さだけでは足りないと感じています。主役はあくまで家具ではなく、人。そのオフィスにどんな人たちが集うのか、その家具を使う人はどんな人なのか。人を中心にオフィスをデザインしていく必要があるでしょう。今後も挑戦を続けていきます」(魚返氏)
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